令和5年度特別展示「山中篤太郎とその時代:高度経済成長期の一橋大学ゼミナール」

ごあいさつ

特別展示2023フライヤー

 昭和36(1961)年3月28日、第3代一橋大学長 山中篤太郎は、卒業生に向け、次のように呼びかけました。

「もつとも社会にとつて必要な人は、社会科学的法則の理解力を持ち、そうしてその法則の展開を支える源動力を理解しうる人々であらねばなりません」

 山中は、本学出身の、戦後日本を代表する学者の一人です。労働問題や中小企業論を専門とし、多くの著作を残すとともに、長年にわたり本学の教育に尽力しました。
 とくに自然科学や科学技術がもてはやされた高度経済成長期に学長を務めた山中は、本学の学生に対し、社会科学の重要性を力強く説きます。それが冒頭の言葉です。
 本展覧会では、山中が、東京商科大学(現一橋大学)でどのように学び、第一線の研究者・教員として活躍するに至ったのか、その激動の学者人生を追いかけていきます。上田貞次郎や左右田喜一郎などの先人の教えを受け、戦前・戦後の激動の社会変動のなか、力強く学問を推進した山中の雄姿を、ぜひご覧ください。

 なお、本展覧会では、当館所蔵の「山中篤太郎関係資料」を初公開します。このたび山中ゼミのOBである羽賀昭雄氏のご支援により、約13,300点にわたる資料群の調査・整理を無事に終えることができました。この場を借りて厚く御礼申し上げるとともに、膨大な資料群の一部分をここに紹介させていただきます。

展示概要

会期・時間[前期] 肖像画・史料原本を展示します
 2023年11月21日(火)~12月6日(水)  
 開室時間 12:00~17:00 / 土・日曜日、祝日は閉室
 ※ただし一橋祭期間中は開室
 11月24日(金)・25日(土) 10:00~17:00
 11月26日(日) 10:00~16:00
[後期]
 2023年12月12日(火)~26日(火) 2024年春まで会期延長
 開室時間 10:00~17:00 / 土・日曜日、祝日、図書館休館日は閉室
会場一橋大学附属図書館 展示室(西キャンパス 時計台棟1階) ※入場無料