福田徳三関係資料
概要
解説
福田徳三元東京商科大学教授 (1874-1930) の手稿、講演記録、ゲラ刷り。約260点からなる。
福田徳三がドイツで受講したブレンターノの講義ノート、学位論文、一橋大学の精神Captain of Industryの源泉となった関一ら連記の「商科大学設立ノ必要」等の留学時 (1898-1901) の手稿、高等商業学校に於ける経済学関係講義のノート類 (1914-25) 、『改造』などへの雑誌論文や単行書の原稿と校正刷、講演や演説会の筆記録、自著や他著の序文原稿、目録等のリスト類を含む。
手稿類は、バインダーにとじられているものや、ナンバーがつけられているものもあるが、大半はバラバラである。大判のノートや、福田徳三原稿用紙、あるいは三素書屋用紙と印刷された特製の用紙などが使用されている。なお、福田の恩師ブレンターノ宛書簡がドイツ連邦公文書館のルーヨ・ブレンターノ文書に、量は少ないがフックス宛書簡がチュービンゲン大学のフックス文書に保管されている。
伝来
福田のもとで助手を務めた山田雄三教授 (1902-1996) の談話 (1982.12.17) によると、同資料は福田の弟子にあたる杉本栄一教授 (1901-1952) の研究室に保管されていたもので、杉本教授の急逝後、1952年9月ごろ附属図書館へ移管された。
資料は、新聞紙やクラフト紙に包まれた状態で、木箱 (D:42 W:79 H:32cm) 2箱16包に納められていた。包紙と同一人物の筆跡と思われる包の一覧表では14包まで、宮島英昭氏メモ (1982.9.29) では15包までしか記されていない。
同資料は長く本学「社会科学古典資料センター」に保管されていたが、2003~2004年に整理され、簡易目録と中性紙保存箱が作成された。
階層構造
構造分析はまだ仮段階である。金沢幾子「一橋大学附属図書館の貴重史料管理:福田徳三関係史料を一例として」(アーカイブズ・カレッジ修了論文、国文学研究資料館史料館)(2000年)、表2) 「福田徳三関係史料の階層構造」によれば、1) 受講ノート、2) 講義ノート、3) 講義要目、4) 著作原稿、5) 目録類・著作リスト、6) 書簡に分類される。
目録
画像
一橋大学機関リポジトリHERMES-IR へリンク (資料のデジタル画像がご覧になれます)
関連情報
※この資料は、デジタルアーカイブ「研究者手稿類」の収録タイトルです。
著作
研究論文
- 金沢幾子「福田徳三書誌:一橋関係を中心として」 『一橋論叢』第102巻第6号(1989年)、960-972頁。
- 金沢幾子・古本正子「福田徳三手稿類について」 『一橋論叢』第105巻第6号(1991年)、830-838頁。
- 特集「福田徳三とその時代」 『一橋論叢』第132巻第4号(2004年)、357-581頁。
その他
所在
附属図書館 貴重資料室 【FT】