平成17年度一橋大学附属図書館企画展示

オウエンから一橋へ : 消費組合の成立と展開

2. イギリスにおける協同組合思想 : 萌芽からロッチデール原則まで

2.3 ロッチデール公正先駆者組合の誕生と発展

1840年代、漸くにして産業革命の終熄を迎えたイギリス資本主義は飛躍的な生産力の高揚を招いたが、反面、深刻な矛盾を示しはじめ、いわゆる飢餓の40年代(hungry forties)をもたらした。

ランカシャの綿紡地帯ロッチデールにおいても、労働者は低賃金と長時間労働に苦しみ、生活は困窮の極にあった。こうした状況のなか、オウエンの協同組合思想の影響をうけていたフランネル織物工委員会は、ハワーズ(Charles Howarth 1814-1868)やスミジース(James Smithies 1819-1869)たちの協同組合店舗開設の意見をとりあげ、1844年、「ロッチデール公正先駆者組合」(The Rochdale Society of Equitable Pioneers)を開設した。 28人の労働者によってトード街に誕生した組合店舗は、最初は商品も4品目のみというささやかなものであった。しかし、その後の先駆者組合の発展はめざましかった。1844年から1855年の間に組合員数50倍、基金総額約400倍にも増大した。1850年には、協同穀物製粉所を開設、1854年にはロッチデール生産協同組合が設立された。

一方、1852年に「産業・節約組合法」が成立すると、先駆者組合を模範とする消費協同組合が数多く生まれた。

[出品資料]

一橋大学附属図書館 学術・企画主担当