平成17年度一橋大学附属図書館企画展示
オウエンから一橋へ : 消費組合の成立と展開
2.2 オウエン主義的協同組合運動

イギリスの協同組合の歴史は、1760年、ウーリッチとチャタムに設立された協同製粉所をもって始まり、1800年には400以上の組合が存在したというが、初期協同組合は運動を導く思想が欠如していたため統一的な運動に発展することはなかった。

19世紀に入り、産業革命を経過することによってイギリス資本主義は、機械制大工業の生産力を基盤に世界の工場としての地位を確立していった。しかし、その過程で多数の小生産者の没落による深刻な失業と貧困といった社会問題を生み出した。オウエンは、こういった問題に取り組む人たちの運動に思想的な方向づけを与え、協同組合運動を協同組合共同体の設立へと向けさせた。

1820年代から1830年代にかけて、オウエンの支持者たちにより協同経済組合やロンドン協同組合など多くの協同組合が結成された。また、トムソンやキングはオウエン主義的協同組合運動に思想的、実践的に大きな影響を与えた。

しかし、1830年前後に急増した協同組合の多くは、その稚拙な組合店舗の経営が原因となり、30年代後半から40年代にかけて消滅してゆくこととなった。

[出品資料]

一橋大学附属図書館 学術・企画主担当