複式簿記がやってきた!

明治初期簿記導入史と商法講習所

商業教育のはじまり

 「帳合之法」凡例(序文)に、

古來日本にては學問と家業と互に縁なく、學者は字を知るほど益高くして天にも 登らんとし、無學の百姓町人は益軽蔑せられて地にも入らんとするの勢にて、互に 近づくことなし。
とあるように、江戸時代までは、商業は学問とは認められず、ましてや商業を学校で教える、などとは考えられていませんでした。

しかし、商業教育の必要を強く感じた森有礼や福沢諭吉らにより、商業教育機関の設立が進められていきました。
 森有礼は、福澤諭吉に「商学校ヲ建ルノ主意」の起草を依頼し、東京府知事大久保一翁に商業学校の設立を申し出ました。しかし、費用等の面で東京府では設立できず、いわゆる七分積金を管理していた東京会議所が資金を提供することで、森の私設として発足したのが商法講習所であり、日本の商業教育の始まりと言えます。



<参考文献>
  • 三好信浩, 日本商業教育成立史の研究 : 日本商業の近代化と教育. 風間書房 1985.3
  • 三好信浩, 渋沢栄一と日本商業教育発達史(産業教育人物史研究III). 風間書房 2001.10
  • 笈川達男, 商業教育の歩み : 現状の課題と展望. 実教出版 2001.10
  • 細谷新治, 商業教育の曙(上・下). 如水会学園史刊行委員会 1990.12

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