複式簿記がやってきた!

明治初期簿記導入史と商法講習所
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Paciolo

 世界最古の現存する複式簿記書は、1494年にヴェネチアで出版されたパチオロ著『算術と幾何、比率、比例の全書』です。

書  名 = Summa de arithmetica, geometria, proportioni et proportionalita / [Luca Pacioli]
出版事項 = Tokyo : Yushodo , 1989
形  態 = [8], 224, 76 leaves : ill. ; 32 cm
注  記 = Facsimile reprint of the 1494 ed., Venice
       Limited ed. of 170 numbered copies
著  者 = *Pacioli, Luca, d. ca. 1514
[ 所蔵事項 ] *Eb**1902**

 この本は「スムマ」と一般に略称されています。
 この「スムマ」は、純粋数学の本のようなタイトルですが、中身は、大部分が商業数学に充てられています。
右は、その初版の複製本の、本文1葉目の、飾り文字です。
Luca Pacioli の L の中に、僧形のパチオリがコンパスを持って、講義をしている図となっています。

ルカ・パチオリ

Luca Pacioli(1445-1514)

 ルネッサンス初頭のイタリアの著名な数学者で、かつ世界最初の印刷された複式簿記の著者である。1494年にウルビノ公グイドバルドの後援で、ベネチア(ベニス)で上梓した主著『ズンマ』のなかに加えた「計算および記録に関する詳説」の1編が、実に世界最初の簿記文献である。
 そして、この簿記論が現今の世界諸国の簿記の原型であることが、彼を「会計の父」とよばせるゆえんである。レオナルド・ダ・ヴィンチとの親交が厚かったと伝えられる。(片岡義雄稿)
黒澤清編『会計学辞典』東洋経済新報社、1982年より

 前付一葉の部分ですが、書名の下に、「全著述の内容」(Continentia de tutta lopera) と称する目次が書かれています。

 有名な「簿記論」(De scripturis) は、前編の主要第三部の全部です。
 前付四葉裏から五葉表に、「主要第三部概要」(Summario dela terza principale)が書かれており、次のような文章で始まる14行です。(写真は上が全体下2枚が拡大したもの)。

「主要第三部は、商業体(corpo traficante)のすべての勘定と帳簿を管理できる規則と、いろいろな方法とやり方を含んでいる。そして、さらに全世界の個々の商店や倉庫にとって、必要でまた充分である、望むところの何にでも適用できる、ヴェネチア方式について(を含んでいる)・・・」

前編197葉裏から198葉。

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