日・EUフレンドシップウィーク企画展示
EUの公用語

スペイン語

スペイン語はイタリック語派のうち、フランス語やポルトガル語などとともにロマンス諸語の西ロマンス語に属します。スペイン本国のほか、中南米(ブラジルを除く)の多くの国でひろく使用されています。 動詞の時制・相・態・法の組み合せが多くて活用形が複雑なこと、および、単語のアクセントが基本的に語の後ろ寄りに置かれることは、ロマンス諸語の多くに共通する特徴です。名詞・形容詞・冠詞は性・数に従って語形変化します。文法上の「性」は、男性・女性の2種類を区別し、部分的に中性もあります。文字表記と発音の対応は完全に規則的です。スペイン語では有声摩擦音 [v] の音声は使用されず、文字 v の発音も b と同一の破裂音なので、カタカナへの転記に「ヴ」を用いてはいけません。

疑問文の先頭には倒立した疑問符 ¿ を付け、文末の通常の疑問符 ? とで文を括ります。感嘆文も同様で、文頭には倒立した感嘆符 ¡ を付け、文末の通常の感嘆符 ! とで文を括ります。

スペイン語では従来、辞書や事典の配列上、ch、ll はそれぞれ2文字組で1文字扱いで、見出し語の配列は、たとえば、calor(熱)、calle(街路)、cuneta(側溝)、chile(唐辛子)という順でした。ところが、1994年のスペイン語圏言語アカデミー協会の総会で、これが廃止されることに決まったので、新しく発行される辞書・事典では、通常の言語と同様に calle、calor、chile、cuneta の順に配列されるようになりました。

「 ... 七カ国の代表が廃止に反対し、グアテマラの代表は「この二つの文字はアングロサクソンの経済的植民地化のせいで圧殺された」と述べ、「電算機処理上の簡便さ」がこうした措置をとらせたと非難した。
   しかし大半の代表は、情報処理化の進むなか、共通システムへの翻訳が容易でない言語は二次的言語になってしまうという論拠のもとに賛成を投じた。
(「スペイン語の字母「 ch 」と「 ll 」廃止」『朝日新聞』1994年6月9日(木)夕刊, p.13)
「  スペイン語はカルロス1世にとっては、成人に達してから習い始めたことばであったわけですが、この語学の達人のスペイン語への愛着は、ことのほか強かったようです。これを端的(たんてき)に表すエピソードとして、この王様は、外交使節と話すときにはイタリア語を、軍人たちと話すときにはドイツ語を、馬に話すときには英語を、そして神と話すときにはスペイン語を、それぞれ好んだと伝えられています。
   また別の説によると、馬に話しかけるときにはドイツ語を、女性と語らうときにはフランス語を、神に祈るときにはスペイン語を用いたとも言われています。
   ... 。
  この王はスペインの王位に就いてのち、神聖ローマ帝国の皇帝にも選ばれカール5世とも呼ばれました ... 。」
(東谷穎人『はじめてのスペイン語』東京 : 講談社, 1994.1.20 (講談社現代新書 ; 1183), p.15-16)
El español para mis tropas, el francés para las mujeres, y el alemán para mi caballo.

一橋大学附属図書館 学術・企画主担当