本誌21号の「図書館長に就任して」において,図書館が直面している最重要課題の一つとして,業務電算化の問題を挙げましたが,かねて要求中の電算化予算の実現の見通しがついた本年初めより,具体的な業務電算化へ向けての作業に忙殺されることになりました。
もちろんこの問題への対応の検討が,かなり以前から長期にわたって行われてきていますことは,その一端を紹介した上記の拙文においてふれておきましたし,また10年以上にわたって発行されている本誌を繙いて頂ければおわかり頂けるかと思います。
事務部においては,昭和62年4月に発足した「事務電算化委員会」が,多忙な日常業務の間を縫って精力的にこの課題に取り組み,そめ努力の成果は,本年6月に発行された「第3次報告書 HI-OPAC Service の実現に向けて」となって結実しています。
これらの報告書はその都度図書館委員会に報告され,そこでは,それらに盛られた考え方や電算化の具体的手続きをめぐって由由な意見交換と慎重な審議が重ねられ,図書館委員会としての電算化の考え芳とそれへの対応を順次決定し,本年7月末に機種選定を終え,来春電算化への一歩を踏み出すことになりました。
この間,学長に提出された情報処理センター長「答申」における本学情報化のあり方への指摘を十分に考慮に入れましたことはもちろんですが,学内電算機関係各部署とも緊密な連絡をとって,図書館委員会の考え方や対応についてこ了解頂く努力を続けて参りました。
以上の具体的内容と経過については,事務レベルで多大のご苦労を頂いた森情報管理課長の別稿に記されていますので,ここでは図書館長としてこの課題に取り組んできた際の基本的考え方を述べ,学内の皆様のご理解を得たいと思います。
就任以来,図書館電算化にかかわる前述の報告書や関連文献を繰り返し検討し,図書館委員会,職員層,関連各部署等と数多くの意見交換を続け,さらにはいくつかの他大学図書館の電算化の実態を見学する過程の中で,私の頭の中にまとまってきました本学図書館の電算化に当たっての基本的考え方は,次の3点でした。
第一は,本学図書館が長年にわたって築いてきた伝統を,新しい学問的変化と情報化の動きの中で発展させるためには,長期的視野に立って電算化に対応しなければならないということでした。
本学図書館がいわゆる中央集中図書館制の下に,社会科学系図書館としては質量ともに内外に誇る資料を収集してきましたことは,ご存じの通りです。
したがって長期的には,これらの膨大な所蔵資料を全部インプットすることが可能なシステムを,今から見通しておかなければなりません。
学術情報センターとの接続はすぐに着手すべき課題ですが,より将来的には国外の資料の利用までも視野に収めておく必要があるでしょう。
以上のような資料へのアプローチについても,近い将来における学内LANの敷設を前提として,学内のいずれの場所,いずれの機種からも可能であることが要請されましょうし,図書資料以外の多様な情報媒体の提供も,当然のことながら求められることになるでしょう。
これらの要求を一挙に満たすことは困難であるとしても,現在のエレクトロニクス技術や情報技術の急速な進歩は,ステップ・バイ・ステップにその実現に向けてシステムを拡大することを可能としています。
したがって将来における機器拡充に際し,設計変更やデータベースの再編成が不要であるようなシステムを追求することが第一の課題となりました。
第二は,電算化によって現在の方式と比較して,利用者にとって遥かに大きな便宜が与えられるものでなければならないということでした。
もともと電算化によって,資料検索の迅速性が可能になることは誰にでも理解されていることですが,本学図書館の場合には,これまでカードに蓄積されてきたすぐれた内容をもつ書誌情報の質を保持したまま,利用者に提供することが要請されます。
それと同時に,それらの情報が,利用者の誰にでも容易に検索できるもの,例えば利用者が思いついた用語,項目から,目的の資料を簡単な手続きで検索できるものが望ましいことは当然ですし,その過程で関連文献をも自然に検索できることの学生への教育効果も,非常に大きなものがあると考えられます。
また本学図書館は,「人文・社会科系外国雑誌センター」となっていますので,これまで本学図書館が独自に収集してきた雑誌を含めた雑誌情報の提供は,本学のみならず全国研究者にとって大きな便益をもたらすだけでなく,本学図書館の責務でもあり,以上のことも可能となることを展望したシステムの模索が,第二の課題でした。
第三は,職員の労働負荷のできるだけ少ないシステムであることが必要であるということでした。
長期構想委員会の答申にあるように,「本学の図書館職員数は過度に不足している」状況の中で,電算化という新しくかつ困難な課題に取り組まざるを得ないのが,本学図書館職員に与えられた条件であることは,あらためて指摘するまでもありません。
こうした現実の中で,図書館職員は,これまで述べてきたような利用者へのサービスの質量ともに大幅な向上を視野に入れた電算化作業を,遂行して行かざるを得ません。
したがってその作業が可能な限り簡便化されている機器の導入が当然必要となってきます。
例えば,電算機の中央処理装置の維持管理に持別の専任オペレーターを割くことなく,各係の業務がそれぞれ独立して行えるような分散処理システムの導入が求められなければならないでしょうし,プログラムの作成・修正,データの入力・変更等の具体的作業が,検索の場合と同様に,容易にかつ迅速に行えるものであることが要求されます。
前述のように本学図書館が築いてきた膨大な量とすぐれた質の書誌データの電算化作業においては,とりわけそのことが不可欠です。
また現在の閲覧・貸出の手続きを,全面的に電算処理へ移行させるシステム導入も,図書館業務の大幅な効率化によって職員の労働負荷を軽減させるために,是非とも考えなければならなかったことです。
これが第三の課題でした。
以上のことを絶えず念頭に置きつつ,電算化の具体化へ微力を尽くしてきましたことは,最初に述べた通りですが,このような観点からの電算システムの導入には,たとえ最小ミニマムのものであっても,文部省からの配分予算だけでは不十分なものとならざるを得ません。
それを補うためこの度学部長会議で「平成2年度教育研究学内特別経費」の配分を受け,校費予算の学内配分においても電算機導入当初に必要な経費として図書館業務改善経費を,また,バーコードリーダやプリンタなどを文部省特別施設整備経費で要求中であり,これらの措置によって,曲りなりにも将来への展望を含んだ電算機が来年2月に設置されることになります。
この紙面を借りて,図書館電算化に当たっての以上の考え方をご理解頂いて,ご協力頂いた皆様方に心からお礼を申し上げますとともに,今後のご協力を切にお願いする次第です。
待望の本学附属図書館目録情報オンライン検索のための電算機が,いよいよ,平成3年2月より導入・設置されることとなった。
機種は,ハードがDEC社製VAX4000,ソフトが丸善社製CALISである。
ハードとソフトのシステム全体を丸善が提供する。
もちろん,電算機設置とともにただちに豊富な情報検索ができるわけではなく,図書館利用者に部分的にも提供できるのは4月以降であり,利用に耐え得る情報量が蓄積されるのはもっと以降のこととなる。
しかし,これにより,研究・教育上に得られる便益は図り知れないものとなる。
本学附属図書館業務の電算化は,大変好運なスタートをきった。
その第一は,電算化の具体的検討の初期段階において,本学全体の情報化基盤整備のための検討の枠租みの中で認識されたことである。
即ち,図書館における電算化の検討開始(昭和62年4月)後,時を経ずして,開始された本学情報処理センター運営委員会における検討において,社会科学系の大学として,本学における情報化基盤整備としては図書館の目録情報システムが,最も重要な柱の一つであることが認識された。
また,多種多様な情報を必悪とする本学学内LANが,基本的には,各々の部所が必要とする各々の機種による分散処理システムを目指すすこと,及び全学的LANの視野のもとに,各々の小規模LANを構築していくことが重要なことなどが指摘された。
これらは,昭和64年3月に出された同センター「答申」に詳述されている。
この考え方は,図書館業務電算化についての基本的考え方の線上にあるものである。
即ち,本学図書館業務の電算化は,スター卜当初から,
(1)学内LANに乗り,全学どこからでもアクセスできるようにすること。
(2)分散処理とし,図書情報はそれに適した電算機システムを用いること。
(3)異機種間接続を前提とし,他部所・他機種の電算機からアクセスできるようにすることを目指してきた。
好運の第二は,情報検索に係る電算機器の急激な進歩である。
国立大学の図書館に電算機が導入されて十有余年になるが,初期のそれは受入・閲覧システムが中心であり,図書資料の目録情報をオンラインで提供すること,即ち,OPAC (Onlin Public Access Catalog)が中心となるようになったのは,学術情報センターの設立以降(昭和60年)といっても過言ではない。
そのため,OPAC実現初期の他大学電算機においては,図書資料の情報検索に有効な機能をもった機器の開発が不十分であった。
持に,中小規模の図書館用電電算では,情報量の制限や検索項目の制限は避けられなかった。
それは,“文字列”からなる情報検索を研究上の生命としている社会科学系の大学においては,致命的なな欠陥となりかねない問題であった。
しかし,近年における飛躍的な電算機器の発達によって,“文字列処理”を得意とし,個々のデータの情報量や検索項目等を完全に可変的に処理しうる図書館用システムが出現した。
これにより,本学が導入するシステムは,どんなに良い表題や注記事項等を持つ資料についても,情報量が省略されることなく検索に供されることがでさる。
幸運の第三は,なんといっても,全学的な協力・支援体制のもとでこのシステムが実現されることである。
時の運といはいえ,上記1及び2に示される機能と内容を実現するためには,相当規模の予算措置と,学内多部所にわたる合意・調整を必要とする。
昨年末に,図書館業務用電界機借料に係る文部省予算の内示を得て以来,図書館長・図書館委員はいうに及ばず,全学の教官各位各層,事務局各位,さらには諸先輩方の精力的かつ惜しみない努力と協力により,大幅な特別予算措置を得ることとなった。
そのおかげで,社会科学系大学としての本学の在り方にふさわしい電算機システムを導入する運びとなったことを,図書館職員一同は本学教官・学生とともに大きな喜びとしている。
本学図書館業務電算システムの特色を一言でいえば,従来力ードで提供していた図書資料に関する目録情報を,オンラインで提供すること,即ちオンライン目録情報サービス(OPAC)を中心においたシステムである。 OPACの基本システムは,図書についての目録情報の入力・検索システムである。 しかし,図書館の蔵書はすでに備品だけで130万冊を越えており,これらを一挙に人力・検索に供することは不可能である。 そのため,現行のカード目録システムからOPACシステムヘの円滑な移行に関し,次の考え方で望んでいる。
今回,導入設置しようとする電算機システムによって実現しうる機能の概要は上記のとおりである。 今後,OPACのシステム設計の進捗に伴い,より具体的な機能とその使い方の紹介を行っていく予定であるが,実際の端末機器操作に関しては,可能な限りユーザーフレンドリーなものにしていきたいと考えている。 今回導入される電算機システムによっても飛躍的な情報検索が可能となる。 しかしながら,今回の機器システムの選定に際し,最も心を用いた点は,図書館の果たす報提供の将来への展望である。 即ち,今回の機器システムで実現できる内容は図書・雑誌等についての目録情報に過ぎない,が,それを母体として,例えば抄録やコンテンツなど,より内容の濃い情報提供へ発展させることのできる機器システムを選び得るかという点であった。 幸い,全学的な協力・支援体制により,実に拡張性の高い機器システムの設置を見たので,これにより多機能情報検索への第一歩を踏み出すことができたと確信している。
平成3年4月から部分的に利用に供することのできる,本学図書館電算機システムの概要は本誌本号に紹介するとおりです。 このシステムが利用者に親しまれ,より活用されることを願って,下記要領によりシステムの愛称を募集します。
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住所,氏名,所属を明記の上,奮ってご応募ください。
用紙は自由です。
参考までに他大学の例を示します。
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今ではIPRを知る人も少なくなっているであろうが,戦前から戦争直後期まではアジア・太平洋地或に関して,大変権威のある国際的な研究団体であった。
正式には,太平洋問題調査会 (Institute of Pacific Relations) といい,1925年にハワイで発足し,当初は,米・日・中・豪・加・ニュージーランドの6カ国に支部が組織され,後に英・仏・蘭・印・ソなどが参加した。
文字通り,太平洋地域に接するか,関心を持つ国々の学者・実業家・ジヤ−ナリストなどからなる民間の研究機関であった。
特に,第2次大戦前には,渡航の費用や時間の点から,民間レベルの国際会議は開催自体が稀であったのに,IPRは恒常的な国際組織と Pacific Affairs という機関誌をもち,2-3年毎に国際会議を開催していた。
その理念は,学術・文化交流を通じて太平洋を文字通り「平和の海」にしようというものであった。
日本では,渋沢栄一,新渡戸稲造,高木八尺,鶴見裕輔,斎藤惣一などキリスト教関係の知米派の学者・実業家が中心をなしていた。
しかし,戦前の日本では軍部の台頭と共に,日本IPRの活動は圧迫され,太平洋戦争中に解散に追いこまれた。
他方,米国IPRにには,スタンフォード大学の総長レイ・ウィルバーやロッフェラー財団関係者の他,オーエン・ラティモアなど進歩派の学者も多数参加し,太平洋戦争中には積極的に米国政府の政策立案に協力した。
特に米国IPRの中には,中国革命に理解を示す学者が多かったため,中国革命や朝鮮戦争の激動への反作用として米国内で発生したマッカーシィズムと呼ばれる赤狩りにおいては,多数の犠牲者を出し,IPRは1961年に解散に追いこまれることになった。
このようにIPRの歴史は,アジア・太平洋地域研究の草分けとして興味深いだけでなく,太平洋戦争から中国革命,朝鮮戦争へと同地域が経験した激しい政治変動に各国の知識人がどう対応したのか,という政治思想史的関心上からも注目に値する。
元来,この団体の資料は,ニューヨーク本部の資料がコロンビア大学に,ハワイ支部のものがハワイ大学に,日本IPR資料は東京大学教養学部アメリカ研究資料センターに高木八尺コレクションとして保存されてきた。
それに対して,今回一橋大学図書館が入手したIPR大窪コレクションとは次のような特徴をもっている。
まず,このコレクションを集められた大窪愿二氏について述べねばならない。
大窪愿二氏は『ハーバート・ノーマン全集』(全5巻,岩波書店)の訳者として著名であるが,戦前より日本IPRの事務局に勤務され,戦後は,ノーマンとの交友から在日カナダ大使館の調査部門に関係された上,定年後は岐阜教育大学で教えられた方であった。
特に,定年後の仕事として,戦前の日本IPR史を執筆することを念願とされ,米・加各地の図書館に通って,IPR関係資料を精力的に収集された。
しかし,その研究の途上,1986年5月18日,全く不幸なことに,交通事故にあわれて不帰の客となってしまわれた。
苦労されて集められた資料を後進の研究者の利用できるように保存することが故人に対するせめてもの慰めとの考えから,ご遺族の意志により一橋大学図書館にこの貴重な資料が移管されることになった次第である。
なお,移管にあたって保管の必要上,複写資料は合本製本された。
このコレクションの中で第一に注目すべきは米国の連邦捜査局(FBl)がIPRについて行った捜査記録を,米国の著名な日本史家ジョン・ダワー氏の協力をえて,情報公開法の権利を行使して公開収集したFBIファイル(97冊)である。
これは,IPR自体の内部資料と重複する部分も多いが,米国政府とIPRの関係を分析したFBI自体の報告書も含まれていて興味深い。
しかも,このFBlファイルは,現時の所,FBIにある原本以外は,世界中で一橋にあるだけと聞いている。
第二は,大窪氏が米・加各地の大学図書館から複写により収集されたIPRの議事録・手紙類(69冊)であり,日本でも見られるIPRの内部資料として貴重である。
第三は,IPRが第二次大戦前から戦中にかけて出版したアジア・太平洋関係のパンフレット(合本したもので8冊)があり,これらも日本ではほとんど入手できないものであった。
第四には,戦後のIPの事務局長であったウィリアム・ホランド氏の回想記(1冊)がある。
これは,ホランド氏の口述テープを起したものであるが,当事者ならではのインサイド・ストーリーが語られていて興味深い。
これは,ホランド氏のご厚意により,東大教養学部アメリカ研究資料センターと一橋におかれることになった。
以上がIPR大窪コレクションの主な内容であるが,日米経済摩擦が激化する今日だけに,太平洋地域の学術・文化交流に尽した先人の労苦を知る手掛りとしてこのコレクションが活用されることを願ってやまない。
なお,IPRについてさらに知りたい方は,原覚天『現代アジア研究成立史論』勁草書房や拙者『未刊の占領改革』東大出版会を参照されたい。
図書館の参考図書というと,典型的には,百科事典や語学の辞典を始めとする各種の辞(事)典類,大図書館の蔵書目録や,さまざまな分野の文献目録など,大量の情報をぎっしり詰め込んだ大判の書物を思い浮かべます。
これらはいずれも,その目的に応じて,必要な情報をすばやく探し出すために非常に役にたつもので,一度もその恩恵に浴したことがないという人は少ないでしょう。
最近こうした冊子体の参考図書にも技術革新の波が及んで来て,新しい記録媒体が使われるようになりました。
その一つが読み取り専用のコンパクト・ディスクCD-ROMです。
これは音楽で使われるのと同しディスクに情報を記録しておき,パソコンを使ってその情報を読み取るもので,直径わずか12センチの円盤に驚くほど大量の情報が記録出きます。
図書館ではまだ使っていませんが,例えば英語辞書の最高峰といわれる Oxford English Dictionary の,補遺を除いた全12巻が,1枚のディスクに完全に収録されているといいます。
この辞典は,A4判よりやや大きいサイズで,1ページ3段組み,12巻計15,000ページ以上あることを考えると,CD-ROMの記憶容量の大きさが分かります。
しかし情報量がいかに多いにせよ,その内容をパソコンのちらつく画面に映し出して読み流して行く味気なさと,重みのある本を開いて丹念に吟味しながら読み進充実感とは比較になりません。
それに辞典などの場合,冊子体なら必要な見出語のページを開いてすぐ読み始めることが出きるのに対して,CD-ROMでは,まずパソコンを準備し,さらに探そうと思う事柄を入力しなければならないのでかえって手間がかかります。
CD-ROMの特長は,冊子体ではふつう出来ないような調べ方が可能になる点にあります。
例えば辞典で見出語の末尾の字が同じものを拾い出すのはかなり困難ですが,CD-ROMでは後方一致という機能があれば,それが簡単に出来ます。
また説明の部分で使われている言葉から,逆に見出語を探し出せるものもあります。
図書館では現在数種類のCD-ROMを利用出きますが,その中の一つに Books in Print というのがあります。
これはアメリカで販売されていて現在入手可能な単行書の目録で,冊子体では,著者目録,書名目録がそれぞれ3冊,件名目録が4冊になっており,収録点数は,重版を含めて80万点といわれます。
個々の書籍についてのデータは,著者名(編者,訳者などを含む)書名,叢書名,発行年,定価,国際標準図書番号ISBN,出版社名,その他ですが,冊子体の場合は結局,著者名,書名,件名(主題)の三方向からしか探すことは出きません。
これに対してCD-ROMの方は,この三つの他に,キーワード,出版社名,叢書名,出版年,定価,言語ななどといった要素を適宜に加えて,探す対象を限定して行くことが出きます。例えば,ソヴィエトのプログレス出版所が出した本は現在何冊アメリカで購入出来るか,その中でペレストロイカに関連のある本はどんなものがあるか,というようなことが簡単に分かります。
これを先に挙げた冊子体目録から調べ出すことはほとんど不可能でしょう。
現在図書館で利用出きるCD-ROMは次の通りです。
大いに活用されることを希望します。
名称 | 内容 | 利用場所 |
---|---|---|
Books in Print Plus | アメリカで現在販売されている単行書 | 参考室 |
Ulrich's Plus | 世界各国で発行されている逐次刊行物 | 参考室 |
J-BISC | 国立国会図書館所蔵の和書 1969年以降 | 参考室 |
学術雑誌総合目録 | 全国の大学図書館が所蔵する和洋雑誌 | 閲覧係 |
広辞苑 | 岩波書店発行の国語辞典 | 閲覧係 |
ブリタニカ小項目辞典 | エンサイクロペディア・ブリタニカの日本語版 | 参考室 |
私が一橋大学の図書館で働くようになったのは,文部省図書館職員養成所Bコース2年になる少し前の昭和31年3月15日からである。
当時Bコース2年生は4月から12月迄希望する大学図書館などでインターンとして実務を経験する事になっていた。
3月から勤めに出たのは養成所が休みになっていて図書館側の希望があったからである。
そして先ずお手伝いしたのはメンガー文庫冊子目録第2分冊の校正であった。
その頃は眼がよかったので校正そのものは機械的に進められたが,3月から4月の始めにかけて館内の寒さには閉口した。
石炭ストーブも3月中旬には止められていたし書庫は全く暖房はなく書庫冷えもいいところであった。
昭和32年に養成所を卒業して4月から洋書係に採用されたが,暫くして漢籍を担当していた人が退職されたので急拠あとを継いで和漢書係に移る事になった。
旧制中学時代は漢文教育に熱心な学校にいたので漢籍に接する事にはむしろ懐かしささえ感じたが,そのまま到頭定年迄の33年間も毎日漢籍とお付き合いしてしまった。
然し安易な気持で漢籍目録作成に取組んでは見たものの,中学卒業からは10数年を経ており,養成所で長沢規矩也先生に教えて頂いた事を思い起こし,又「京都大学人文科学研究所漢籍分類目録」旧版などと首っ引きであえぎあえぎ険しい道を上って行った。
その上現代中国人による著書も次第にその数も増し,中国語の習得がどうしても必要になってきた。
先ずラジオの講座,テレビの講座などを繰り返し聴き,図書監のお許しを得て熊野先生,木山先生,折敷瀬先生の授業を聴講させて頂いたり又昭和40年からは東京経済大学経済学部3年の夜学に編入して2年間第2外国語として中国語を勉強した。
そして段々漢籍・中国語の整理も軌道に乗ってきた頃,昭和43年からは参考業務に続いて和雑誌・中国雑誌の整理も受持つようになった。
間口が大部広がり先ず図書館利用案内改訂版の原稿を書き目分で写真を撮って表紙や内容説明に使う一方,私大が主催している「レファレンス分科会」にオブザーバーとして出席したりして忙しい毎日が続いた。
特に和雑誌等の製本については,当時製本費が不足していた関係で大量に未製本雑誌が滞積していた。
そこで考えついたのが自家製本機械の導入であった。
それは「トジック」一式である。
作業の手間は大変だったが製本中でも雑誌がいつも図書館にあるので閲覧したい人には大変喜ばれた。
又製本の結果も背文字が完全に読めるので利用者には意外と好評であった。
たゞ何度も利用すると強度の点で多少の難があった。
然しこの機械のお陰で長年の未製本の山は一掃され何年か後に製本費が潤沢になる迄のつなぎとして大いに活躍した。
又この外に「ホリゾン」製本機一式も購入して貰った。
これは仮製本や電子複写などを糊付けして製本する際に役に立った。
特に断裁機は製本とは関係なく多くの人々に利用されている。
製本については外注に出せるようになってからもその準備には意外と手間どり雑誌担当者にとって最も難儀な事の一つである。
ところで漢籍についてもその頃から叢書の出版が増え出し,「近代中国史資料叢刊」「百部叢書集成」が前後して長期に亘って出版され,「中国方志叢書(「鐘No.21三谷先生御紹介参照)も百年記念募金と専門図書費で購入された。
これらの台湾発行の叢書は「百部叢書作成」を除いで今も継続中である。
一方中国で出版される新刊書も年々飛躍的な伸びを示して来ている。
又雑誌についても和雑誌・中国雑誌とも毎年増加の一途を辿っているが,これらの整理業務も近く機械化が本格化すればよりよい解決の方向に向かうのかも知れない。
おしまいに館報「鐘」についての想い出である。
田辺事務部長の音頭で昭和54年7月第1号が発刊されたのであるが,その前に館員から館報名を募集した。
編集委員の一人であった私も応募したが,その頃私のいた事務室は2階でいつも頭の上で始業と終業の鐘が鳴り渡り全学に知らせていた事と又本学の古い出版物に「一橋の鐘」という雑誌があり,その一字を頂いて「鐘」が館報の名にふさわしいのではないかと思って応募したところ,増淵館長の御推薦もあって採用された。
「鐘」と共に図書館が益々発展することを祈って止まない。
数年前の急激な円高傾向も一段落し,近年再び,洋書の購入価格は高くなっています。
本学附属図書館国立本館での,雑誌や法令加除物,マイクロフイシュなどを除いた洋書単行本の過去2年間における購入受入冊数と購入金額は次のとおりです。
購入受入冊数 | 購入金額 | |
---|---|---|
昭和63年度 | 11,652冊 | 113,538,998円 |
平成元年度 | 11,465冊 | 128,410,461円 |
各表の「国立本館」欄には,一橋大学社会科学古典資料センター,社会科学系外国雑誌センター等に備え付けている図書・雑誌をも含んでいる。 また,「経済研究所」欄には,同研究所附属日本経済統計情報センターの数字をも含む。また「和書」「和雑誌」欄には,中国語図書・雑誌,ならびに韓国語図書・雑誌をも含む。
種別 部局
| 蔵 書 冊 数 | 所蔵雑誌種類数 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
和 書 | 洋 書 | 計 | 和雑誌 | 洋雑誌 | 計 | |
国立本館 | 526,634 | 592,034 | 1,118,670 | 5,913 | 5,575 | 11,488 |
小平分館 | 147,283 | 59,983 | 207,266 | 510 | 426 | 938 |
経済研究所 | 207,617 | 179,028 | 386,645 | 3,334 | 2,316 | 5,660 |
産業経営研究施設 | 52,822 | 13,523 | 66,345 | 422 | 158 | 580 |
合計 | 934,356 | 844,570 | 1,778,926 | 10,179 | 8,447 | 18,656 |
学部学生 | 大学院生 | 教職員 | 学外者 | 計 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
人 | 冊 | 人 | 冊 | 人 | 冊 | 人 | 冊 | 人 | 冊 | |
昭60 | 24,123 | 47,297 | 7,288 | 20,694 | 4,111 | 15,061 | 2,356 | 8,031 | 37,878 | 91,083 |
昭61 | 23,842 | 44,539 | 6,560 | 18,654 | 4,269 | 14,850 | 2,456 | 8,673 | 37,127 | 86,716 |
昭62 | 21,373 | 40,917 | 7,320 | 20,631 | 4,248 | 13,094 | 2,173 | 7,996 | 35,114 | 82,638 |
昭63 | 21,027 | 41,413 | 5,769 | 16,093 | 4,607 | 14,834 | 2,032 | 7,948 | 33,435 | 80,288 |
平元 | 21,869 | 42,311 | 5,650 | 15,623 | 4,170 | 12,728 | 2,132 | 7,904 | 33,821 | 78,566 |
学部学生 | 大学院生 | 教職員 | 学外者 | 計 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
人 | 冊 | 人 | 冊 | 人 | 冊 | 人 | 冊 | 人 | 冊 | |
昭60 | 8,603 | 15,729 | 62 | 333 | 732 | 1,671 | 120 | 150 | 9,520 | 17,883 |
昭61 | 8,563 | 15,413 | 44 | 141 | 781 | 1,745 | 148 | 164 | 9,536 | 17,463 |
昭62 | 8,014 | 14,890 | 44 | 204 | 844 | 1,908 | 165 | 183 | 9,067 | 17,185 |
昭63 | 7,800 | 14,178 | 33 | 105 | 766 | 1,944 | 99 | 153 | 8,698 | 16,380 |
平元 | 7,715 | 14,132 | 34 | 111 | 778 | 1,779 | 107 | 168 | 8,634 | 16,190 |
この統計は,図書館が受付窓口となっている小平分館,社会科学古典資料センター,経済研究所資料室,産業経済研究所施設等の所蔵資料分も含んでいる。
年度 | 利用者別件数 | 複写携帯別件数 | |||
---|---|---|---|---|---|
学内者 | 学外者 | ゼロックス | R.P. | M.F. | |
60 | 9,904 | 2,432 | 149,359 | 10,165 | 22,762 |
61 | 10,411 | 2,330 | 150,685 | 12,613 | 14,418 |
62 | 10,801 | 2,725 | 160,919 | 16,037 | 14,806 |
63 | 10,885 | 2,584 | 155,638 | 18,344 | 33,654 |
元 | 12,355 | 2,952 | 162,924 | 11,300 | 2,556 |
年度 | 依頼件数 | 枚 数 | ||
---|---|---|---|---|
ゼロックス | R.P. | M.F. | ||
60 | 385 | 11,868 | 137 | 93 |
61 | 360 | 15,881 | 0 | 689 |
62 | 267 | 4,454 | 0 | 0 |
63 | 301 | 9,043 | 11 | 0 |
元 | 378 | 7,484 | 0 | 1,340 |
「学術情報に関する最新の知識を教授し,職員の資質と能力の向上を図ることにより,大学図書館の情報提供サービス体制を充実する」ことを目的に,7月16日から約3週間,つくばの図書館情報大学で開催された研修に,全国の国公私立大学の図書館から38人が参加しました。
総論,学術情報の流通とネットワーク活動,資料の整備と相互協力,学術情報センターの活動と大学図書館業務のシステム化,二次資料データベースの形成と利用,情報検索サービスというテーマの他,さまざまな関連講義や見学,しめくくりの共同研究討議と,盛り沢山な内容でした。
折からの猛暑と,久しぶりの講義でかなり疲れはしましたが,既知のことを新しい視点で見る,将来の図書館に対する展望を描くなど,得るところの多い研修でした。
中でも印象に残ったのは,数箇所で見学したさまざまなCD-ROM版の資料と「東洋文庫」です。CD-ROMには二次資料は勿論,全文データもあり,国文学の全文データに至っては,画面に縦書きで出力されるものもあります。
オンライン検索のように,最新の情報が即時に得られるわけではないものの,相当な量の情報が収められているし,通信費やデータベース使用料を気にせずに気軽に使え,資料によっては自分のフロッピーディスクに必要な部分を取り込むことができ,CDサーバーで1枚のCD-ROMを複数のパソコンで共有して使えるなど,今後の利用に大いに期待が持てると思います。
そして「東洋文庫」では,永年に亘って蓄積された厖大な資料の持つ迫力と,それを整理し維持してきた人(職員と利用者)の力に感銘を受けました。
図書館の原点を見た思いです。
これから図書館にも情報処理のためのさまざまな機器が入ってくるでしょうが,その機械やそこで処理される情報を作り,使うのは相変わらずの人間です。
人と資料という図書館の原点を忘れることなく,充実した情報提供サービスをしたいものだと思いました。
国立大学の図書館に設置されているファクスを利用して文献複写をすることができるようになりました。 複写依頼のできる相手はまだ国立の大学図書館・高専に限られていますが,緊急に文献の複写物が欲しい時には迅速に入手することができます。 料金は送信料込みで1枚につき75円です。どうぞご利用ください。
平成元年度全国共同利用外国図書資料(大型コレクション)として購入した 「貴族院日誌」 Journals of the House of Lords(1509-1985) 全217巻 ; 付索引18巻,カレンダー2巻,及び 「議会記録集」 Rolls of Parliament(1278-1507) 全7巻の整理が完了しましたのでご利用ください。 また 「庶民院日誌」 Journal of the House of Commons の第39-202巻(1783-1947)も利用できるようになりました。 (参照「鐘」No.22)
多摩地区の国立および私立大学30校が加盟している東京西地区大学図書館相互協力連絡会では,従来から行っている資料の閲覧,複写などの相互協力に加えて,外国新聞の分担保存協定を作り,昨年から保存を実施しています。
その概要は,各図書館が講読している外国新聞の中から,保存紙を選んで連絡会に登録し,それについては依頼に応じて閲覧に供することが出来るよう,責任をもって整備する,というものです。
現在,この協定に基づいて14大学から23種類の新聞が登録されています。
一橋大学が登録したのは次の三紙です。
このたび如水会ニューヨーク支部・如水ファンド(立野健三理事長)より,ワシントン・ポスト紙(日曜版)を航空便により御寄贈いただくことになり,8月5日から図書館に到着しております。
同紙の寄贈は,ニューヨーク如水ファンドの資金を使用して実施されるもので,その資金はすべてニューヨーク在住の如水会員の寄付によってまかなわれています。
また,同ファンドからは,1981年から87年までの6年間にわたって,ニューヨーク・タイムズ紙を航空便により御寄贈いただいております。
アメリカの新聞は,普通,独立して構成されてるいくつかのセクションから成り立っています。
8月5日のワシントン・ポストに例をとると,全国ならびに国際ニュース(28ページ,以下同様),メトロ(首都圏ニュース8),スポーツ(20),アウトルック(論説と読者の声8),旅行(12),スタイル(人,ファッション,園芸等8),ショー(12),ビジネス(16),求人広告(48),その他の案内広告(44),漫画(ブロンディなどカラー43本立て12),ミニページ(お子様新聞4),各セクションのほか,付録として,ワシントン・ポスト・マガジン(36),ブック・ワールド(16),エジュケーション・レヴュー(24),パレード紙(16),TVウィーク(60)があります。
以上合計372ページ。このほかにシアーズなどの折り込み広告が17件ありました。
米国内で発行される日刊新聞は約1,650紙(Facts About Newspaper,1988)ですが,その中でもワシントン・ポストは,「自由世界の首都に位置する独占的な朝刊紙」(同紙倫理綱領全文)であり,ワシントンDCの情報に精通した多くの記者と編集者が送り出すその記事の詳細さと分析力には定評があります。
とりわけホワイトハウスと米国議会関係の動きを追うのには最適の新聞と言えるでしょう。
同紙は発行日の4〜5日後には国立本館新館の新聞コーナーで見ることができます。
多くの方々の活用を希望しております。
(左から,外池図書館長,ニューヨーク如水ファンド理事長 立野健三氏,如水会副理事長 鈴木英夫氏)
国立本館では図書館情報大学(以下図情大という)が4年制大学になって以来初めて実習生を迎えた。
図書館職員養成所,図書館短期大学の頃はよく実習生が来ていたそうである。
実習は7月2日から7月21日までの3週間,3名の女子学生(3年生)に対して行なわれた。
実習の目的は実習実施要項にあるとおり,学生の実務理解,実務能力の向上等である。
本館では実習実施の便宜上,実習生3名を1組にして情報管理課,情報サービス課両課の各係を1〜3回ずつ回って貰った。
図情大からの参考資料「実習内容の一例」のとおりとなった。
職員の実習担当者は多くは係長であったが,実務担当の都合上係員,事務補佐員も加わっている。
当初,多忙な状況のなかで館員がどれ程実習に対応するか懸念する向きもあったようだ。しかし,事前に資料を準備するなど皆熱心に対応していた。
実習生は会計法規や受入手続き及び語学の種類が多いことに戸惑いもあったようだが,終始誠実な態度で大変熱心であった。
難しいのではと思われるところも懸命にこなして,各実務担当者から良い評価を得ていた。実習生が実習機関として本学図書館を希望した理由が蔵書への関心と言うだけあって,蔵書に関して大変興味を示していた。
パソコンや端末機の操作には直ぐ慣れて上手に操作することは予想されていたので,かえってこのことの方に好感がもてた。
ところで,本学図書館はいま日常業務のなかで種々な問題を抱えながら,本年度に導入される瀬繞電算機への対応と次年度概算要求提出を目途に図書館施設の長期計画の作成に追われている。一方ここ10年程の間に新卒者の採用は1名に過ぎない。
充実した図書館情報学の教育を行っている図情大に期待するのは本学に限らないであろう。
しかし,種々な問題があるにしても期待する我々から図情大が遠い存在に感じられるのは淋しい限りである。
ともあれ,今回の実習を無事終えることができ,実習生達は爽やかな印象を残してくれた。
この度,等館では標記の目録を刊行いたしました。
この目録は既に国公私立大学,短期大学,高等専門学校等の中央館宛に一部送付いたしておりますが,なおご希望がございましたら寄贈いたしますので,下記までお申込み下さい。
この目録は学術雑誌総合目録和文編の改訂作業を機に,昭和53年度以来12年ぶりに刊行したものです。内容は,欧文編,和文編,中文編で構成されています。
和文編は,学総目に提出済みのデータに加え今回の改訂作業でまとめられた分を収録,欧文編は,学総目の個別版データに,昭和60年以降,外国雑誌センター館として新たに収集を始めたタイトル約2千余りが追加されております。
しかしながら,バックナンバーの一部等編集に間に合わず漏れたものもありますので,不明の場合は,雑誌担当係までお問い合わせのうえご利用ください。
国立本館の外国雑誌センターならびに雑誌第一係・同第二係事務室の模様替えを5月28日から6月1日にかけて行いました。
外国雑誌センターでは,下表に見られるように,急増する購入雑誌の収納スペースを確保する必要があり,今回の模様替えとなったものです。
なお,センターの利用方法等については,従来と変りありません。
年 度 | 昭和60年 | 61 | 62 | 63 | 平成元年 |
---|---|---|---|---|---|
購入雑誌種類数 | 392 | 780 | 1146 | 1798 | 2502 |
国立本館では,アームストロング・コレクションや独英米企業史コレクション(昭和62年度大型コレクション)などの購入によって,外国の企業史関係資料が増えてきました。 これからの検索は,洋書の著者名カード目録からできますが,この度,外国企業史資料をまとめて調べられるように,企業名からひけるカードを特殊目録として別置しました。 御活用ください。
9月3日〜14日,国立本館において蔵書点検作業が行われました。 今年度は,書庫の満杯状態を多少とも解決することに重点を置き,補助書架を利用した図書移動作業とならし作業を行いました。 その結果,今後1年分の受入図書については,かろうじて収納可能となりました。
8月29日〜9月11日の期間蔵書点検を実施しました。 調査対象図書は,開架図書の全部約11万冊,および,閉架図書のうち一般洋書約5万冊の計16万冊です。場所が開架室でしたので,現場で作業をする12日間は休館せざるを得ず,利用者の皆様には,ご迷惑をお掛けしました。
平成2年度三大学(神戸,大阪市立,一橋)図書館協議会は去る5月18日(金)に大阪市大文化交流センターに於て開催され,昨年に引き続き,図書館利用者教育,建築面積,ファクシミリによる文献複写業務についてを協議題に各大学の経験および調査に基づいた意見交換等が行われた。
三大学は本学が東京商科大学と称していた頃から様々な交流を続けて来た伝統をもつ関係だがこの図書館協議会もその一環であることを身近に感ずることができた。
おわりに,来年の当番校を神戸大学にお願いすることとし,施設見学の後,閉会となった。
1990年4月 | アダム・スミス没後200年 |
7月 | ジョン・ロック |
平成2年4月1日付けで下記の通り変更になりました。
旧係名 新係名 情報管理課書誌係 → 情報管理課受入・書誌係
(新) | 平成2年4月1日付 | 社会科学古典資料センター教授 | 永井 義雄 | 配置換 | (名古屋大学経済学部教授) |
---|---|---|---|---|---|
情報管理課図書館専門員 | 松尾 剛 | 配置換 | (情報管理課洋書係長) | ||
情報管理課総務係長 | 倉重 龍也 | 昇任 | (主計課総務係総務主任) | ||
情報管理課受入・書誌係長 | 大場 高志 | 昇任 | (情報管理課洋書係) | ||
情報管理課洋書係長 | 金沢 幾子 | 配置換 | (情報管理課書誌係長) | ||
情報管理課洋書係 | 飯島 朋子 | 配置換 | (情報管理課書誌係) | ||
情報サービス課閲覧係 | 下平 祐子 | 採用 | |||
情報サービス課雑誌第一係 | 川森 静子 | 配置換 | (情報サービス課雑誌第二係) | ||
社会科学古典資料センター | 安川 隆司 | 採用 | |||
情報管理課総務係 | 森川 純一 | 配置換 | (経理課用度係) | ||
情報管理課受入・書誌係 | 大明 敦 | 配置換 | (情報サービス課閲覧係) | ||
情報管理課受入・書誌係 | 原 紀代子 | 配置換 | (情報管理課和書係) | ||
情報管理課受入・書誌係 | 山本 一治 | 採用 | |||
情報サービス課雑誌第二係 | 鎌田 陽子 | 配置換 | (情報管理課洋書係) | ||
平成2年5月1日付 | 情報サービス課閲覧係 | 岡田 太郎 | 採用 | ||
5月10日付 | 情報サービス課閲覧係 | 橋本 暢子 | 採用 | ||
5月16日付 | 小平分館 | 鈴木 雅子 | 採用 | ||
6月4日付 | 情報サービス課閲覧係 | 渡邊 理子 | 採用 | ||
7月1日付 | 小平分館長 | 平野 信行 | 併任 | (経済学部教授) | |
(旧) | 平成2年3月15日付 | 情報サービス課閲覧係 | 関 正博 | 辞職 | |
3月20日付 | 情報サービス課閲覧係 | 山本 浩也 | 辞職 | ||
3月31日付 | 情報管理課図書館専門員 | 戸出 英雄 | 辞職 | ||
情報サービス課雑誌第一係 (経済学部助手) |
諸沢 菊雄 | 辞職 | |||
社会科学古典資料センター (商学部助手) |
奥田 敬 | 辞職 | |||
情報管理課総務係長 | 当麻 喜介 | 昇任 | (人事課課長補佐) | ||
情報管理課総務係 | 中園 悦朗 | 配置換 | (主計課司計係) | ||
5月15日付 | 小平分館 | 清水 美智子 | 辞職 |
平成2年7月3日死去された元一橋大学附属図書館事務部長 井上克己氏に,従四・瑞四が授与された。
館
月
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国立本館 新館・旧館・大閲覧室新館(試験期を除く毎月第4水曜日 13:00閉館)
|
小平分館(試験期を除く毎月第2,第4水曜日 13:00閉館)
|
平成 2年 4 |
◎ 5日(木)
入学式 7日(土) 時間外開館開始 |
◎ 5日(木)
入学式 13日(木) 時間外開館開始 |
---|---|---|
5 | 24日(木) 体育大会(水上の部) 17:00閉館 | |
6 |
◎16日(土)
小平祭 (15日(金),18日(月)は準備・後片付の為17:00閉館) |
|
7 |
中旬
夏季休業長期貸出開始(2冊迄) 31日(火) 時間外開館終了 |
中旬
夏季休業長期貸出開始(5冊迄) 31日(火) 時間外開館終了 |
8 | 13日(月)〜15日(水) 新館図書整備作業の為休館 |
◎29日(水)〜 蔵書点検(休館) |
9 |
3日(月)〜14日(金)
蔵書点検 25日(火) 時間外開館開始 |
◎〜11日(金)
蔵書点検(休館) 25日(火) 時間外開館開始 |
10 | ||
11 | 2日(金)〜4日(日) 一橋祭 17:00閉館(土曜日12:00閉館) |
2日(金)〜4日(日)
一橋祭 17:00閉館(土曜日12:00閉館) 中旬 体育大会(陸上の部) 17:00閉館 |
12 |
上旬
冬季休業長期貸出開始(2冊迄) 22日(土) 時間外開館終了 ◎12月27日(木)〜1月4日(金) 年末年始 |
上旬
冬季休業長期貸出開始(5冊迄) 22日(土) 時間外開館終了 ◎12月27日(木)〜1月4日(金) 年末年始 |
平成 3年 1 |
8日(火)
時間外開館開始 11日(金) 17:00閉館(大学入試準備のため) ◎12日(土) 大学入試センター試験 |
8日(火)
時間外開館開始 11日(金) 17:00閉館(大学入試準備のため) ◎12日(土) 大学入試センター試験 |
2 |
下旬 春季休業長期貸出開始(2冊迄) ◎25日(月)〜26日(火) 入学試験(本学第2次)前期日程 |
中旬
春季休業長期貸出開始(5冊迄) 下旬 学年末試験終了日 時間外開館終了 ◎25日(月)〜26日(火) 入学試験(本学第2次)前期日程 |
3 |
◎13日(水)〜14日(木)
入学試験(本学第2次)後期日程 20日(水) 時間外開館終了 ◎28日(木) 卒業式 |
◎13日(水)〜14日(木)
入学試験(本学第2次)後期日程 ◎28日(木) 卒業式 |