鐘 No.8 (1981.9)





附属図書館長の任期を終えて

木村 増三

  昭和53年9月10日に附属図書館長に併任されてから3年,このたび任期満了の日を迎えました。 館報「鍾」の編集者から寄稿のおすすめがありましたのに応じて,この紙上をお借りして,思いつくままに回顧ないしは感想のたぐいを記させて頂くことにします。
  前館長は社会学部の増淵教授(現,名誉教授)でした。 同館長のもとで,昭和53年の4月には当館に事務部長制が導入されて整理課・閲覧課の2課が編成され,初代の田辺事務部長が着任し,またその7月には附属図書館にいわば隣接する組織である社会科学古典資料センター(センター長は,図書館長である増淵教授の併任)が発足し,その専任教官として細谷新治教授を迎え,図書館長が関係する業務の体制がひととおり整備されました。 増淵館長は,事務長制のもとでの経常業務に加えて事務部長制や古典資料センターの新設のために大へんに苦労されたとお聞きしましたが,それに比べればわたくしはずっと楽だったようです。
  しかし,わたくしの任期中にも,前館長時代に着手されたけれども,わずかの進捗を見たにすぎない,重要な経常外業務がひかえていました。 本学創立百年記念募金による図書購入事業がそれです。 この事業は,本学教官を委員とする募金図書購入委員会(委員長は図書館長)の議によって購入図書の選定を行う仕組になっていましたが,前館長時代には基本方針と1件の貴重コレクションの購入が決定されていただけでした。 その基本方針は,募金総額の中から図書購入資金として本学に寄付される8億円をもとに,貴重コレクション購入と系統的収書(本学蔵書の弱点を補強するためのテーマ別の計画的収書)との2種の使途にほぼ同等の比重を置いて購入を進めるというものでした。
  この事業は,募金図書購入委員の方々の御協力のおかげで,わたくしの任期中にかなり進抄しました。 貴重コレクションについては,すでに代金(予定価格を含む)の合計が4億円余りに上る11件の購入を決定して,予算に対し満杯となり,そのうち6件は実際に購入手続を完了しています。 また,系統的収書については,まずテーマの選定と各テーマに対する概略の資金枠の決定を行った後,具体的な収書業務を進め,すでに合計1億3千万円余りの購入手続を完了しております。 この事業のために図書館職員には余分の負担をおかけいたしましたが,創立百年記念の特別事業ですから,今後もしばらく御辛抱をお願いたします。
  また,任期中に本学の名誉教授や前学長の中山伊知郎先生と山中篤太郎先生があい次いで逝去されましたが,両先生の御遺族からそれぞれ当館に蔵書寄贈のお申出があり,有難くお受けしたことも,特に記憶に残る出来事でした。
  おそらくは本学教官の中で図書館利用度の最も低い層の一人であるわたくしが,どういうめぐり合せか館長職に就き,どうやら無事に3年の任期をつとめ上げたわけですが,その間,必要最小限の仕事しかせず,事務部長をはじめ両課の職員の皆さん,また古典資料センターについては細谷教授とその後任の杉山教授ならびに職員の皆さんにおんぶしての館長勤務でした。 そのような,いってみれば怠け者の館長にもかかわらず,それぞれの任務を十二分に果すことによって,この3年間の図書館業務および古典資料センター業務を円滑に推進してこられた皆さんに対し,ここに敬意と謝意を表する次第です。
  後任館長である経済学部の大川教授は,わたくしのような怠け著であるかどうか判りませんが,関係者の協力を得て,わたくしより立派な成果をあげられるよう期待いたします。

(前附属図書館長)



ある父と娘

杉山 忠平

  社会科学古典資料センターで意外な本をみつけた。 ウィリアム・ハトンの自伝的著作 (William Hutton, The life of William Hutton, F.A.S.S., Birmingham, n.d.[1816]) がそれである。 この本が所蔵されていること自体も意外だったが,この本に1791年のバーミンガム暴動での彼の受難の体験記 (A Narrative of the Dreadful Riots in Birmingham July 14 1791, n.d.[1791]) が収録されていることも意外だった。
  体験記はもともと未発表の手稿である。 同じ受難者だったジョウゼフ・プリーストリが,自分にたいする賛辞が過分であることや,加害者である国教主義にたいして寛大であろうとつとめすぎていることを除けば,全文に賛成だという趣旨の手紙(1792年7月7日)をハトンに送っていることからみて,一部の身近な人にはみせたのであろうが,しかし未公刊の手稿であることにかわりはない。
  手稿は現在バーミンガム市立参考図書館にあり,それをわたしは読んだことがある。 ハトン(またはその写し手)はあまり能筆ではなかったらしく,手稿の筆跡はむしろ稚拙で,したがってまた判読の困難も比較的すくない。 わたしは不明にもこの手稿が彼の自伝的著作中に印刷・再現されていることを知らなかったのである。 知っていれば,たとえ困難はすくないにせよ,わざわざ手稿にあたって判読する手間をはぶくことができたであろうに,いまとなってはあとの祭りである。
  バーミンガム暴動についての同時代の記録や報道はけっしてすくなくはない。 「薮の中」というほどではないにしても,ものによって内容にずれがあることはやむをえない。 あからさまな党派心からくる誇張や歪曲にみちたものもあるし,事態の混乱に由来する不可避の誤解や誤報と思われるものもある。 そのなかでハトンの記録は事件の直接的経験者の手になるものとして,とりわけ注目に値する。 書件についてなんらかの形でふれた被害者は,ブリーストリをはじめ,ほかにもいないではない。 しかし事件の顛末を記録しようとする直接の意図で書き残したのは,ハトンをおいてはほかにいない。 さすがに本業のほかにものを書くことがすきで,すでに『バーミンガム史』 (A History of Birmingham, Birmingham, 1782) やその他の著者として知られていた人だけのことはある。
手稿
ウィリアム・ハトンの手稿
  ところが,まぎらわしいことに,彼の娘キァサリンにも酷似した題名の文章 (A Narrative of the Riots in Birmingham, July, 1791, Birmingham, n.d.[1875?]) があり,これはブリティッシュ・ライブラリに所蔵されている。 しかしこれは当時彼女がロンドンの2人の友人に書き送った計2通の手紙が80余年後にみいだされ,それを被害者の子孫たちがその題名のもとに私的に編集・印刷したものであって,性質がことなる。 もともと記録を意図して書かれたものでも,まして公表を目的としたものでもないからである。 とはいえ,とくにそのうちの1通は事件の直後(1791年7月21日)にその勃発から終息にいたる1週間の体験を順序を追って相手に伝えようとしており,詳細度において父のものに劣るにしても,やはり体験記だということができる。 してみると,まったく同じ条件で同じ事件を経験した父と娘との2人がそれぞれその記録をとどめたという意味で,これは希有の例に属するといえようし,それぞれのニュアンスの対照もまた興味なしとしない。
  こうしてキァサリンはのちに暴動の記録 (A Narrative) と題された文章を書いただけではない。 ウィリアムの手になる記録 (A Narrative) を含めて彼の自伝的者作を彼の死後印刷に付したのも,じつは彼女だったのである。
  この本を読んでみると,彼は公表する目的でその記録を書いたのだが,家族が公表に同意しないので,手稿にとどめたといっている。 家族とは妻と息子とキァサリンである。 おそらくかって公表に賛成しなかった父の記録を,時間の経過が,彼女をしてみずからの手で公表する気持にさせたのであろう。 それに,記録を含めなかったならば,彼の自伝は画竜点晴を欠くことになったに相違ないのである。
  記録は彼が体の弱い妻を伴って娘とともに逃避行を余儀なくされる有様を伝えていて,読むものの心を痛めるのだが,その妻は,彼の自伝によると,事件の5年後に死んだ。 彼は妻を「婦人のなかでも最良の婦人」と呼んで偲んでいる。 同時にこの自伝は彼がいかに深く娘を愛し,また尊敬してさえもいたかをうかがわせる。 「彼女は女性の力の及ぶ範囲のことならどんなことにでもとりくみ,そしてとりくむすべてのことを見事にやりとげた」と彼は書いている。
  娘もまた劣らず深く父を愛した。 父の自伝的著作を公表するにさいして,彼女は彼女自身の「結び」の文章をつけたのだが,そのなかで彼女は,母の死後というもの「父とわたしとの愛情はそれまで以上にお互いの上にそそがれるようになった。 バーマスヘの旅のときなど,わたしたちは愛人同士,ときには夫婦と思われるほどだった。 ある人は父にむかって,「あなたがどうおっしゃろうと,あの婦人はあなたの奥きんにきまっています」といったくらいである」と書いている。
  父ウィリアムによれば,彼女は体の弱い母親にたえず目をくばり,とくに健康の衰えた最後の5年間は,事実上「つきっきりの看護婦」であった。 それほどにも愛した母の死後は,他人の目に夫婦かとみまがうほどの愛情をもって父に接したというのだから,彼女の骨肉の愛の探さが思われる。
  彼女は生涯結婚せず,長命だった父に劣らぬ長命を保ち,90歳まで生きた。 そしてその間に数篇の小説をはじめ,さまぎまな書きものを残した。 しかし妓女の最良の作品は両親への献身を含む彼女の性格と生涯そのものだったのかもしれない。
  ところでこの本は一般貴重書の一つである。 一般貴重書はたまたま市場にあらわれて購入されたものの累積だから,ある程度非系統性はやむをえない。 この本もいわば突出していて,他とつながらない。 狭くは事件にまつわる諸他の文書,事件の中心にいたプリーストリの思想や業績,あるいは父娘それぞれの他著とすら結びつかないし,広くはフランス革命のイギリスヘの影響とか,イングランド啓蒙とかと結びつけようにも,結びつきようがない。 そしてこの本はそうした蔵書上の制約の一例にすぎないように思われる。
  同様のことは,系統性において問題なくまさるはずのメンガー文庫 -- たとえば -- のような,誇るべき貴重書の宝庫についても,多少の性質の差はあれ,あてはまりそうな気がする。 今後の充実にさいしての一課題をなすのではないであろうか。

(社会科学古典資料センター教授)



「学術情報センターシステム開発調査概要」要旨

(文部省学術国際局情報図書館課作成)

  周知のとおり昨年1月,学術審議会は文部大臣の諮問に応じ,「今後における学術情報システムのあり方について」と題する答申を提出した。 この答申はわが国の学術情報の蓄積,作成,流通及び利用について画期的な全国システムの形成をめざすものであり,各大学等の研究者にとって大きな影響を及ぼしていくものと思われる。
  この全国システムが本格的活動を開始するのは約3年後が予想されているが,全国システムの形成のために,一方では学術情報の中枢センターの新設整備が必要であり,他方では各大学における図書館,計算機センター,その他関係機関の有機的な連携と対応が必要となる。
  次に揚げる資料は,文部省が設置した「学術情報センターシステム開発調査協力者会議」が本年3月公表した「調査概要」(今後の計画の基礎資料となる)の要旨として情報図書館課が作成したものである。
  なお,各大学における対応体制については,多くの大学の学内でそれぞれ検討が始められており,本学においても近く本格的検討を開始する必要があると思われる。 (本件についての詳細は図書館に御照会ください。)

(附属図書館事務部長 杉山 裕)

経緯

  昭和55年1月の学術審議会答申「今後における学術情報システムの在り方について」を具体化するため,昭和55年度に学術情報センターシステムについて,大型計算機センター,大学図書館等の学識経験者に,学術情報センターの機能,コンピュータ・システム,ネットワークシステムその他関連する事項についての調査検討を依頼し,その結果が開発調査概要としてとりまとめられた。 この調査結果を昭和56年度以降における学術情報センター設置調査及びソフトウェア作成ならびにハードウェアの具体化等に当たっての基礎的資料とするものである。

要旨

1. 学術情報システムの性格

  学術情報システムは,大学等の研究者の要請に応じて,人文・社会・自然科学にわたる学術情報に関する諸資源を共有し,これを相互に有効に利用し,研究・教育の進展にし資するという理念に基づくものである。 すなわち,多くの大学・研究機関等が保有する資源と,収集,検索,配布等の能力を有機的に統合するネットワーク構造であり,現在すでに個別的に大学等の間において行われているいくすかの情報システムの機能を再編成し,また,図書・雑誌等の目録・所在情報システムを整備して大学図書館業務の合理化等を図る全国的,総合的な大学共同利用の情報システムである。

2. 学術情報センターの機能(計画・調整,サービス,研究開発,教育訓練)

  学術情報システムを有機的に活動せしめるためには,その中枢機関として学術情報センターを設置し,次の機能を果たさせることとし,所要の組織・機構を整備する必要がある。

  1. 大学等の要請に応じたネットワークシステムの内外にわたる計画・調整
  2. 急激に進歩する情報科学の発展に対応した,学術情報処理に関する研究開発
  3. 学術情報センターが集中的に担うことが効率的と考えられる二次情報データベース,一次資料目録及び所在情報データベース等の形成,運用,提供
  4. 各種手引書の作成及び研修会の開催等利用者の教育訓練

3. 学術情報センターのコンピュータ・システム

  コンピュータ・システムの規模・能力については,処理するデータ量等を勘案した大型機レベルが必要であり,端末装置の標準的仕様の決定やソフトウェア作成の早期着手が必要である。 また,持続すべき通信回線網としては,基本的には新データ網が最適である。 サービス活動を開始するに至るまでのセンターシステム整備の年次計画としては3ヵ年程度を要する。

4. 学術情報ネットワークの共同利用の在り方

  利用者の範囲は基本的には,大学院生を含む大学等の研究者とし,学部学生も条件つきで認めることが望ましい。 利用者の登録は原則として利用者が所属する機関の図書館等とし利用料金については,データベースの種類及び利用者の所在の遠近にかかわらず,なるべく同一料金とすることが望ましい。

5. ネットワークシステムの構成等

  二次情報等のデータベースによる情報検索ネットワーク(大型計算機センター,国立大学共同利用機関等からなり,比較的単純な構造のネットワーク)と,目録・所蔵情報の形成とこれに関連する図書館情報処理のネットワーク(大学図書館等からなり,地域の代表的な大学図書館のシステムを中間的に置く多層型ネットワーク)の2種類を有機的に統合したネットワーク構成とする。 また,一次情報提供メカニズムの改善方策の研究及び国内外の関連システム(JICST等)との調整・協力を行うことが望ましい。




図書館機械化委員会報告

  昨年4月から準備作業を行ってきた新館閲覧業務の機械化は,予定よりややおくれて,この6月1日からオンラインによる貸出・返却処理を開始した。 知識も経験もゼロにひとしい状態から始めたことなので,苦労もし,時間もかかった。 中間報告(鐘No.2)以後の作業として,プログラム関係の作業では,仕様書にもとづき,バッチ処理プログラム,オンラインプログラムの大部分のコーディングとコンパイル,実行デバックをワーキング・グループが行った。 利用者ファイル,図書ファイルの作成には全館員がだずさわった。
  1年余をかけて,とにかく業務の一端を機械化することができたが,それには,一橋大学情報処理センターを始め,業者SE,学内外の多くの方々から頂いた御指導と御協力なくしては到底叶わぬことであった。 ここに誌上をかりて厚く御礼申し上げる次第です。


機械化準備作業経過表




国立本館書庫内の配架換えと蔵書の収納状況

  図書館では昭和55年3月に新館が増築され,閉架図書,雑誌,特殊文庫を中心に書庫内配架の大巾な編成換えを行った。その後今年3月に地下書庫の改修が完成し,特に約48,000冊の図書の収納が可能となった。 今回の配架換えは昨年の後をうけて現在最も収納状況の厳しい旧書庫1・2Fの洋書を中心に行った。
  地下書庫には手動式集密書架が設置されたが,これは書庫一連ごとに通路を設ける通常の書庫と比較して収納能力は2倍となるが使い易さの転では劣る。 そこで地下書庫へは比較的利用頻度の少ない旧分類図書,卒論等を配架した。 次に旧分類図書の移動後の空いたスペースを利用し,洋書の法律関係図書を旧書庫1Fに移し,新書庫1F配架の判例集との関連をつけ配架の改善を計った。 旧書庫2Fは洋書A〜K,N〜Oで今後増加する図書のため若干の余裕をつくった。 又分散されていたマイクロフィルムは仮書庫に一括配架した。 書庫全域の新配架については別揚配架表を参照。
  昨年と今回の配架換えでここ数年来悪化の一途を辿っていた蔵書の収納状況が多少緩和されたが,蔵書の増加は著しく,図書館ではその収納対策を常に迫られている。 そこで国立本館の蔵書収納状況にふれたいと思う。
  書庫の収納能力を算出するためのいくつかの方法がある。 一つは書庫内の床面積1平方メートル当り平均何冊収納出来るかを概算する基準がある。 「大学図書館施設基本要項」では1平方メートル当り開架書架150冊,閉架書庫180冊,保存書庫300冊とみている。 もう一つは文部省で行う大学図書館実態調査の算出基準として,実際に設置された書架の棚板の延長mを出し,これに棚板90cm(JIS企画)当り25冊を乗ずる方法がある。 図書の形態には判の大きさも文庫本大から新聞大まで,厚さもパンフレット類の薄いものから製本雑誌,辞書,年鑑等の厚いものまで巾があるが,1当り25冊はそれらの平均値である。 この基準での配架は図書の利用,保存上からの望ましい状態といえよう。
  この後者の方法で国立本館の昭和56年8月現在の収納能力を算出してみる。 新館1Fは新刊雑誌の展示書架なので除き,別表の通り全ての書架の棚板の延長は21.8kmとなる。 これは中央線国立駅から東中野駅間の距離に匹敵する。 次に 21,831m×0.9分の1×25冊=606,458冊 が収納冊数として算出される。 これに対して昭和56年3月末現在国立本館の蔵書数(除古典資料センター)は727,637冊を数える。
  本学の図書館は国立大学の中でも際立って集中管理方式をとっている図書館である。 他大学では,中央図書館で登録された蔵書の殆んど全てを中央館の書庫に所蔵している例は少なく,研究用図書の少なからぬ部分は学部,学科,研究室に分散管理されている。 本学の場合,上記72万7千冊のうち科学研究費図書,共同研究室図書として購入され,長期に亘り研究室に所蔵している図書の累計は約25,000冊で実質70万冊余の蔵書を国立本館がかかえている。 適正な収納能力約61万冊に対して70万冊の蔵書。 望ましい基準通りの配架を保つことは不可能である。
  そこで実際の書庫の配架状況から図書の形態別を考慮して,90cm当り単行書30冊,製本雑誌,参考図書20冊としてきつめに試算した収納冊数が別表の通り68万5千冊である。
  今回書庫内の配架が整備されたといっても,それはギュウギュウに詰め込み補助書架も利用して今後の増加に対応できる若干の空間を確保したにすぎない。 昭和55年度の年間増加冊数は48,000冊を超えている。 百年記念募金による図書の購入が始まっており,今後4〜5年はこのペースで蔵書が増え続けるであろう。 図書館ではその整理と共に書庫対策も問題の一つになっている。

(前閲覧係長 関 叔子)

別表 国立本館蔵書収納能力 (昭和56年8月現在)

(1)
書架設置連数
(2)
棚段数
(3)
延長 m
(4)
大学図書館
実態調査
算出による
収納冊数
左の算出基準 (5)
配架図書の
形態別最大
収納冊数
左の算出基準


1F 144連×8段
162連×6段
2,124段  2,124m  59,000冊  m×(1/0.9)×25冊 74,340冊  1m×35冊
2F 144連×8段
182連×6段
2,244段  2,244m  62,333冊  78,540冊 
3F 144連×8段
176連×6段
2,208段  2,208m  61,333冊  77,280冊 
4F 312連×7段 2,184段  2,184m  60,667冊  54,600冊  1m×25冊 製本雑誌
5F 144連×7段
168連×6段
2,016段  2,016m  56,000冊  70,560冊  1m×35冊
(小計) (10,776段) (10,776m) (299,333冊) (355,320冊)


1F 203連×9段 1,827段  1,644m  45,675冊  54,810冊  0.9m×30冊
2F 203連×9段 1,827段  1,644m  45,675冊  54,810冊 
3F 203連×6段 1,218段  1,096m  30,450冊  36,540冊 
4F 201連×6段 1,206段  1,085m  30,150冊  24,120冊  0.9m×20冊 製本雑誌
(小計) (6,078段) (5,469m) (151,950冊) (170,280冊)

1F 雑 誌 展 示
2F 154連×7段 1,078段  970m  26,950冊  26,950冊  0.9m×25冊 開架図書
3F 250連×7段 1,750段  1,575m  43,750冊  35,000冊  0.9m×20冊 製本雑誌
(小計) (2,828段) (2,545m) (70,700冊) (61,950冊)
参考室 55連×7段 (385段) (347m) (9,625冊) (7,700冊) 0.9m×20冊 参考図書
地下書庫 268連×6段 (1,608段) (1,447m) (40,200冊) (48,240冊) 0.9m×30冊
仮書庫 198連×7段 (1,386段) (1,247m) (34,650冊) (41,580冊)
合 計 21,831m  606,458冊    685,070冊 

配架表

           ┌─┬──────────┬─────────┬──────────┐┌────────┐
           │ │ 旧書庫(第1書庫)  │ 新書庫(第2書庫) │   新  館   ││ 社会科学古典 │
           ├─┼──────────┼─────────┼──────────┤│ 資料センター │
           │ │中国書,韓国書,  │         │          │├────────┤
           │ │学位論文,大学院博士│         │          ││メンガー,   │
           │5F│本学関係出版物   │         │          ││ギールケ,   │
           │ │明治,佐野,青山, │         │          ││左右田,    │
           │ │三浦文庫      │         │          ││バート・    │
           ├─┼──────────┼─────────┼──────────┤│ フランクリン,│
           │ │          │和洋,別置図書  │          ││一般貴重書 他 │
           │ │          │和雑誌      │          ││学部卒論    │
┌────────┐ │4F│洋 雑 誌     │ ZA,ZI,ZP,ZR,│          ││  Ay〜Ayo   │
│図  書  館 │ │ │   ZB〜ZR    │ ZS       │          │└────────┘
├────────┤ │ │          │洋雑誌      │          │
│シュンペーター,│ │ │          │ ZA       │          │
│シキシス,   │ ├─┼──────────┼─────────┼──────────┤
│カーネギー,  │ │ │          │         │和雑誌       │
│外池,村瀬,  │ │ │和  書      │和  書     │ ※ZAの一部    │
│上田,鳴海,  │←┤3F│    A〜K     │    L     │  ZB〜ZH     │
│小坂,統計文庫,│ │ │    M〜P     │    Q〜S    │  ZK〜ZO     │
│大学院分類図書,│ │ │          │         │  ZQ       │
│開架室稀用図書 │ ├─┼──────────┼─────────┼──────────┤
│マイクロフィルム│ │ │          │         │開架図書      │
└────────┘ │ │洋  書      │洋  書     │岩波文庫,等    │
    ┌─────┐│2F│    A〜K     │    P〜S    │開架室備付     │
    ↓     ││ │    N〜O     │    OECD    │ 参考図書     │
┌────────┐││ │          │         │ 判例集      │
│地 下 書 庫 │││ │          │         │ 白 書(最新10年) │
├────────┤│├─┼──────────┼─────────┼──────────┤
│旧分類図書   │││ │洋 書 M,Nbbの一部│洋 書      │新刊雑誌      │
│ I,II,III  │││ │    Qfq     │ Aa,Ab,Ag   │新聞 和・最新5年分 │
│学部卒論    │││ │和 書 加除式法令集│ L   統計   │   洋・当年分  │
│  Ayp〜    │││1F│    法令全書,他│ Mc  判例集  │本学刊行定期刊行物 │
│和 書     │││ │洋雑誌 ZS     │ Nbb  各国議事録│          │
│ Aa,Ag,PAe  │││ │和洋新聞      │         │          │
└────────┘│└┬┴──────────┴─────────┴──────────┘
          └─┘



故山中篤太郎先生の御蔵書を受贈

  本学名誉教授,元学長故山中篤太郎先生の旧蔵書(和洋書約5,600冊および会議資料多数)が,御遺族の御好意により6月19日附属図書館に寄贈されました。 これにより図書館の蔵書は,中小企業問題,労働組合関係の部門で著しく補強されることになります。 大型コレクションの入手があいついでいますが,出来るだけ早く利用に供すべく,別途 整理計画を立案中です。



新規購入外国雑誌

  下記の雑誌を今年から購入することに図書館委員会で決定しました。 11,14を除いてすでに到着し初めていますからどうぞご利用下さい。 また※印を付したものについてはバックナンバーも入荷しています。 詳細は図書館までお問い合せ下さい。

国立本館購入分

  1. Administrative science quarterly. Ithaka (Cornell University) ※
  2. Asian survey : a monthly review of contemporary Asian affairs. Berkeley
  3. Entscheidugen der Oberlandesgeerichte in Zivilsachen einschliesslich der freeiwilligeen Gerichtbarkeit. Munchen ※
  4. Foreign policy. Farmingdale (Carnegiie Endowwment for International Peace) ※
  5. Jahrbuch fur Geschichte des Feudalismus. Berlin ※
  6. Journal of African hisutory. Cambrige ※
  7. Journal of historical geography. London
  8. Journal of monetaary economics. Amsterdam
  9. Journal of social history. Pittsburg (Carmegie Mellon University)
  10. Omega : international journal of management science. Oxford. ※
  11. Philosophy of science. East Lansing (Philosophy of Science Association)
  12. Revue roumaine d'histoire. Bucareest (Academia Republicii Populare Romine)
  13. ZFA (Zeittschrift fur Arbeitsrecht). Koln
  14. Zeitschrift des Vereins fur hamburgische Geschichte. Hamburg ※

小平分館購入分

  1. Bulletin of the American Schools of Oriental Reseaarch. Cambride, MA
  2. Geometriae dedicata. Dordrecht ※
  3. Scientometrics. Amsterdam.



〈会議〉

図書館委員会
5月6日
  1. 昭和55年度決算報告について。
  2. 昭和57年度概算要求について。
7月17日
  1. 専門図書費の配分について。
  2. その他。
社会科学古典資料センター運営委員会
5月6日
  1. 昭和55年度決算報告について。
  2. 昭和57年度概算要求について。
7月17日
  1. 昭和56年度予算について。
  2. その他。
創立百年記念募金図書購入委員会 (第14回)
  1. 系統的収書事務の進め方について。
  2. その他。


〈人事異動〉

〔新〕
附属図書館長
大川 政三(経済学部) 9月10日
附属図書館委員会委員・一橋大学創立百年記念募金図書購入委員会委員
桜井 雅人(経済学部),上坪 英治(商学部) 8月1日
整理課和書係
金沢 幾子(経済研究所資料係) 5月1日
閲覧課閲覧係
本橋 文次郎(東京水産大学附属図書館) 5月1日
閲覧課閲覧係長
稲葉 稔(小平分館事務主任) 9月1日
小平分館事務主任
相馬 豊次(経済研究所資料係) 9月1日
〔転〕
真藤 朝子(整理課和書係) 経済研究所資料係へ 5月1日
〔免〕
附属図書館長
木村 増三(商学部) 9月10日
〔退〕
関 叔子(閲覧課閲覧係長)は8月31日退職した。




一橋大学附属図書館報 “鐘” No.8
1981年9月30日 発行
編集委員
杉山裕(長)・大橋渉・佐々木正・松尾剛・諸沢菊雄
発 行 所
一橋大学附属図書館