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参照文献の書き方

【 】内は一橋大学の請求記号  「参考」とある場合は、本館1F参考図書コーナーにあり


1. 参照文献の書き方

一応の標準規則

SIST02「参照文献の書き方」

SIST(Standards for Information of Science and Technology 科学技術情報流通技術基準)は、国際標準化機構(ISO: International Organization for Standardization)の諸基準に準拠している

学術論文における参照文献のスタイルには、ある程度は標準的な作法があるが、細部においては、各種の手引書や、実際に発表されている論文の相互間で、必ずしも統一されていない
日常は、自分用の記録として、必要十分な事項をもれなく記録しておき、発表の場が具体化してから、発表先の指定する執筆要領・投稿規定に合わせて整形する

雑誌記事や図書の一部分の標題等は、目次ではなく、本文に基づいて記述する
目次は、編集者が作成し、著者による校正の機会のないまま印刷されてしまう場合が多い

雑誌名や図書の標題は、Webcat PlusNDL-OPACをはじめとする図書館の目録上で同定し、その記述を踏襲すれば、読者が同じ文献を入手することが容易になる
図書館の目録規則は、学術論文の参照文献のスタイルの慣行とは異なる部分があるけれども、引用された文献を読者が実際に探す場面では、図書館の作成した目録・索引による検索が必要となる場合が多いので、執筆者側としても、図書館の目録規則を視野に入れておくと良い


欧文の大文字使用法

SIST02「参照文献の書き方」:

「3.3.4 大文字使用法
参照文献における大文字の使用法は,原文の言語の慣習に従うことを原則とする。ただし,誌名,書名,シリーズ名においては, 初語以外の冠詞,接続詞,前置詞を除く各語の初字を大文字とする。」

図書館の目録では、参照文献の書き方の国際標準(要語の初字は大文字で記述)と異なり、英語でも固有名詞とその派生語以外は小文字で 記述している(通常の文章中での正書法と同じ)
cf. 『英米目録規則. 第2版日本語版』「付録A 大文字使用法」

文献の排列
cf. 木下是雄(1981)『理科系の作文技術』東京 : 中央公論社 (中公新書 ; 624)【0800:25:624】【030:11:624】
「ハーヴァード方式:「田中(1980)によれば……」というように著者名と発表の年 (同じ著者が同じ年に発表 した幾つかの文献を引用するときには,1980a, 1980b, ……のようにする) をしるし,文書の最後(長い文書では各章末)に第1著者の姓のABC順 またはアイウエオ順に各文献の書誌要素をならべる.」(p.162)

1.1 欧文の略語等

たとえ自分で執筆する際には使わないとしても、引用・参照文献に一般に使用される略語等の意味は、文献の効率的な入手のためにも確認しておく 必要がある
cf. 斉藤孝, 西岡達裕(2005)『学術論文の技法』新訂版. 東京 : 日本エディタースクール出版部, p.126-148「欧文の注」【8100:809】

a.a.O. 前掲書 (独 am angeführten Orte 引用した場所に)
do. 同前、前述の (伊 ditto 言われた)
ebd. 同じ場所に (独 ebenda)
f. 及びそれに続くページ (英 and the following pages)
ff. 及びそれに続くページ (英 and the following pages)
ibid. 同書(直前に引用した文献に続いて同じ文献を指す) (羅 ibidem 同じ場所に)
id. 同じく (羅 idem)
l.c. 前掲箇所に (羅 loco citato 引用された場所に)
loc. cit. 前掲箇所に (羅 loco citato 引用された場所に)
mimeo 謄写版印刷物(手稿コピーなど) (英 mimeograph)
op. cit. 前掲書(直前ではなく以前に引用した文献を再度引用するとき)(羅 opere citato 引用された作品に)
passim 随所に (羅 passim)
S. ページ (独 Seite)
seq. 及びそれに続くページ (羅 sequens)

1.2 雑誌

同名異誌が存在するときは、出版地/出版者/編集団体名等のいずれかを丸括弧に入れて付記することが望ましい

誌名は、略記せず、完全誌名で記述することが望ましい
各分野の専門家間では自明の常識に属する略誌名でも、他分野の研究者が求める場合もありうる
専門外の者でも正確に同定できるよう、フルタイトルで記述しておけば、読者の迅速な文献入手にも寄与する
特に和文誌名は、略記すると、無用の混乱を招き勝ち

「n月号」や通号よりも巻号で引用する
(図書館の所蔵目録も巻号で記録しているので、読者が探し易くなるように)

「通しページ(一つの巻を通して付されているページ)と各号ごとのページの両方でページ付けされた雑誌の場合には,通しページを記述する。」 (SIST02, 4.3.8(4))

1.3 図書

監修者
図書館の目録では、通常は無視する(ので、参照文献を書く際に監修者を著者として重視した表記をすると、読者が探しにくくなる)
書名(title)
標題紙(title page)に基づいて記述する
日本の図書の場合は、標題紙のほか、奥付も重視する
版と刷と出版年
単なる増刷を「版」として表示している出版社もあって紛らわしいが、内容の改訂を伴わない、あるいは、頁付けに影響しない刷(printing)の違いは無視し、引用に使用した現物の版(の初刷)の発行された年を記録する
(頁付けに影響するかどうかが重要: 引用箇所に読者が正確・迅速にたどり着けるように)
出版地
東京23区は「東京」、それ以外は市町村名を記録
省略可とされることも多い
出版者(publisher)
出版社(発行所)を記録する
頒布者(発売者、販売者)は、無視しても良い
出版年
市販の教養書(つまり、研究者が一般向けに書いた本)に所載の文献リストでは省略されている場合も多いが、極めて重要な書誌要素である
文献の内容の新旧を推定する目安にもなる
図書館の目録は、受入年代によっていくつかのセクションに分かれていることが多いので、所蔵調査の際は、出版年は重要な手掛かりである
(オンライン目録だけ検索すれば所蔵の有無の確認が完了するのか、カード目録をも引く必要があるのか、さらに、カード目録も年代によっていくつかの区画に分かれている場合がある)
叢書(シリーズ)の巻次
付記しておけば、読者が書店や図書館の書棚で探し易くなる 

1.4 インターネット


2. 読書記録のすすめ

入手先や既読/未読の区別をデータとして記録し、自分用の今後の指針とする

外国人名は、原綴とカタカナ表記の両方を 翻訳書は、原書名も記録しておく
初出、改訂、改題の履歴も、記録しておくと役に立つ場合が多い

cf. 梅棹忠夫(1969)『知的生産の技術』岩波書店 (岩波新書 ; 青版722), p.102 【0800:33:青722】【030:2:1-722】

「  実際問題としては、ついよみはじめてみたものの、おわりまでよむにたえない、くだらない本だ ということを発見することもあり、あるいは自分にはむつかしすぎて歯がたたぬのに気がつくこともある。そういうときには、途中でなげだしてしまうのも、や むをえない。そういう場合をもかんがえて、読書の技術としてわたしが実行しているのは、つぎのような方法である。まず、はじめからおわりまでよんだ本につ いてだけ、わたしは「よんだ」という語をつかうことを自分にゆるすのである。一部分だけよんだ場合には、「よんだ」とはいわない。そういうときには、わた しはその本を「みた」ということにしている。」

3. レポート・論文の書き方

(NDC 816.5、および、各学問分野毎に手引書が刊行されている)
(HERMES では「件名」欄に「論文作法」と入力して検索すると良い)

  • 日本図書館協会ほか監修(2002)『レポート・論文作成法 : 誰にでも書ける10のステップ』[東京] : 紀伊國屋書店(Library video series) 【AV資料(ビデオカセット) AVvf:73:新6】
  • The Chicago manual of style. 15th ed. Chicago : University of Chicago Press, 2003【7400:40】
    オンライン版 → The Chicago manual of style Online. 16th ed.
  • Citations and Style Manuals (eReference)(Florida State University Libraries)
  • SIST 08「学術論文の構成とその要素」:
  • 「5.6.3 見出しの番号付け
        (1) 見出しにおける章・節・項等の展開は,ポイントシステムによって記載し,項で止める。
    例: 第1章 ………………………… 1.
          第1章 第2節 ……………… 1.2
          第1章 第2節 第3項 …… 1.2.3
        (2) 項以下の細項については,両括弧を用いて細分する。」

    「5.6.4 図・写真・表の番号付け
        (1) 図・表は,本文に出てくる順に,それぞれ一連番号を付ける。その際,グラフィック表現及び写真は図に含める。
        (2) 図・表には,番号に続けて,キャプションを付ける。その際,図の番号及びキャプションは図の下に,表の番号及びキャプションは表の上に付ける。」

  • 田中義麿, 田中潔(1971)『科学論文の書き方』訂正第25版. 東京 : 裳華房, p.149【接開/O:183】
    「論文の末尾につける文献表は,本文のどこかに引用したものに限るのが原則である.すなわちすべて引用文献(literature cited; zitierte Literatur)の意味である.論文全体に何となく関係があるというもので,ぜひ文献表に載せたいならば,本文中どこかにその人の名を入れなければならない.」
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