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『吾輩は猫である』


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(※本学に未所蔵の資料も紹介していますが、公共図書館等で読むことができます。)

髙本善四郎氏助成図書コーナー 小展示 第40回
TZ〈ほんの窓〉 第40号 (2016.6.1)


単品の本として普通に読むだけで済ませることもできますが、作中で引用・言及されている出典を探索する寄り道の楽しみもあります。蟷螂狩り・セミ取り運動(第7章)の描写がいかに猫の気持ちに寄り添っていることか、科学的・民俗的な周辺情報も調べながら読むと、理解が深まります。また、注釈を参照しないと意味不明なばかりか、わかったつもりで誤読しかねない箇所もあります。

1.夏目漱石没後100年を機会に古典を読んでみる

『吾輩は猫である』は夏目漱石(1867年2月9日(慶応3年1月5日)~1916(大正5)年12月9日)のデビュー小説です。雑誌『ホトトギス』1)8巻4号(1905(明治38)年1月)~9巻11号(1906(明治39)年8月)に11回にわたって連載された初出は、振仮名がほんの少ししか付いていません。復刻版2)で原典の読みにくさを味わうのも一興ですが、総ルビで挿絵の充実した版3)を択べば、現代の読者にはなじみの薄い昔の文物も具体的なイメージが得られます。また、長女とん子の発言した「招魂社にお嫁に行きたいんだけれども、水道橋を渡るのがいやだから」(第10章)のような、時代背景を反映した固有名詞には注釈4)の援けが必要です。

  1. 『ホトトギス』8-9 (1904-1906)【明治文庫/XAz:39:8】【明治文庫/XAz:39:9】
  2. 夏目金之助著『吾輩は猫である』東京 : ゆまに書房, 2001 (漱石雑誌小説復刻全集 ; 第1巻)【9180:180:1】
  3. 夏目漱石著『吾輩は猫である』上;下. 東京 : 講談社, 1988 (少年少女日本文学館 ; 27,28) 【9180:11:27】【9180:11:28】
  4. 夏目漱石集』1. 松村達雄解説 ; 松村達雄, 斎藤恵子注釈「吾輩は猫である」東京 : 角川書店, 1971 (日本近代文学大系 ; 24), p.392 頭注1「九段の靖国神社。招魂社の大祭には、屋台店や見世物(曲馬団・猿芝居・地獄極楽のからくりなど)がたくさんあって、子どもたちの大きな楽しみであった。」

2.明治時代の書生は本当に猫を煮て食ったか?

「しかし一番愚なのはこの猫ですばい。ほんにまあ、どう云う了見じゃろう。鼠は捕らず泥棒が来ても知らん顔をしている。――先生この猫を私にくんなさらんか。こうしておいたっちゃ何の役にも立ちませんばい」
「やっても好い。何にするんだ」
「煮て喰べます」

第5章で珍野(ちんの)苦沙弥(くしゃみ)先生の細君から「あら、多々良さんは猫を食べるの」と問われた多々良三平は「食いました。猫は旨もうござります」と答えました。滑稽小説という先入観で読んでしまうと、冗談のようにも見えますが、「おしゃます鍋」「岡ふぐ」1)といった語彙が実在することにも顕れているように、日本にも猫食文化はありました。西洋でも「兎と猫は外見が似ていて、ましてや皮を剝いで耳を切り落とした兎は、猫と識別しにくい」ので悪徳旅館が「旅の者に兎の肉だと言って猫を食べさせ、経費節約をはかった」こともあったようです2)。兎のつもりで食べた肉が実は猫だったというエピソードは、チェコの小説3)にも例があります。エラスムス著『対話集』Colloquia の一篇「魚食い」では魚屋が肉屋を「ふとらせた猫を飼育兎だと言いくるめて売ってるじゃねえか」とののしっています4)

  1. 佐藤垢石「岡ふぐ談」. 佐藤垢石『『たぬき汁』以後』東京 : つり人社, 1993 (つり人ノベルズ) 所収
  2. 清水憲男『ドン・キホーテの世紀 : スペイン黄金時代を読む』東京 : 岩波書店, 1990, p.179【235:93】
  3. Němcová, Božena(1855). Babiča. ニェムツォヴァー作 ; 栗栖継訳『おばあさん』東京 : 岩波書店, 1971 (岩波文庫 ; 赤772-1), p.55【0800:32:C/824】
  4. Erasmus(1526). Ichthyophagia. エラスムス「魚食い」. 渡辺一夫責任編集『エラスムス ; トマス・モア』東京 : 中央公論社, 1969 (世界の名著 ; 17), p.280-348 より p.284 【030:3:17】

3.本筋には関わらない雑学的エピソード

古代ローマの最後の王 タルクィニウス・スペルブス(七代目樽金(たるきん))のもとにシビュラの書9冊を女が売りに来たが高値に支払いを渋っているうちに6冊を目の前で焼き捨てられてしまった伝説1) や、『オデュッセイア』第22歌465-473行による女中12人の首縊りの力学2)(以上第3章)、女医を志して男装したアテネの少女アグノディケ3)(第6章)、ロバが銀の丼からイチジクを食うのを見て笑い死んだストア派の哲学者4)、光る禿頭めがけて鷲が高空から落とした亀が命中し無惨の最後を遂げた悲劇作家5)(以上第8章)等々、長篇小説の本筋には関わらない雑学的エピソードが次から次へと縦横無尽に繰り出されます。「口から出任せのいい加減と思う読者もあるかもしれないが決してそんな軽率な猫ではない」(第8章)という自負を込め、古今東西の膨大な典拠に基づいています。

  1. リチャード・ド・ベリー ; 古田暁訳『フィロビブロン : 書物への愛』東京 : 講談社, 1989 (講談社学術文庫 ; [896]), p.31-34「第三章 書物の購買価格」【0800:34:896】
  2. Haughton, Samuel. "On hanging, considered from a mechanical and physiological point of view". London, Edinburgh and Dublin philosophical magazine and journal of science. Ser. 4. 32(213), p. 23-34 (July 1866).
    林浩一「首くくりの力学と身長」. 林浩一『漱石のサイエンス』東京 : 寒灯舎 (発売: れんが書房新社), 2009, p.31-68
  3. ヒュギーヌス ; 松田治, 青山照男訳『ギリシャ神話集』東京 : 講談社, 2005 (講談社学術文庫 ; [1695]), p.323-327「274 誰が何を発見・発明したか」よりp.325【0800:34:1695】
  4. ディオゲネス・ラエルティオス著 ; 加来彰俊訳『ギリシア哲学者列伝』中. 東京 : 岩波書店, 1989 (岩波文庫 ; 青663-2), p.355-378 第7巻第7章「クリュシッポス」より p.360【0800:32:D/264/中】【030:1:D-663-2】
    柳沼重剛「無花果にまつわる話」. 柳沼重剛『西洋古典こぼればなし』東京 : 岩波書店, 1995 (同時代ライブラリー ; 238), p.187-195【0800:24:238】【030:24:238】
  5. 中務哲郎『イソップ寓話の世界』東京 : 筑摩書房, 1996 (ちくま新書 ; 063), p.170-174「アイスキュロス」
    中務哲郎『極楽のあまり風 : ギリシア文学からの眺め』東京 : ピナケス出版, p.11-18「漱石とギリシア奇談」
    フランソワ・ラブレー著 ; 宮下志朗訳『第四の書』東京 : 筑摩書房, 2009 (ちくま文庫, [ら-5-4] . ガルガンチュアとパンタグリュエル ; 4), p.186-193「第17章」

4.「どうもこの気候の逆戻りをするところはまるでハーキュリスの牛ですよ」 (第6章より)

「ハーキュリス」は怪力の英雄ヘラクレスのことです。「マーキュリー」の誤植ではありません。美学者の迷亭が語った比喩は、ギリシア神話のヘルメス1)を模倣したローマの伝説2)です。怪物ゲリュオンから奪った牛の群れを連れて帰る旅の途中で眠っていたヘラクレスからウルカヌスの子カークスは牛を盗み、足跡を混乱させるために後ろ向きに歩かせました。「カークス」という固有名詞は『吾輩は猫である』の作品自体には一度も出現しませんが、西洋では「盗賊」の代表格として比喩表現に用いられる3)ほどです。カークスと同じくらいに有名な、つまり、全然知らない、聞いたこともないという人も少なくないけれども、知っている人には直ちに盗賊として認識される名前として、日本では、熊坂長範4)(第4章)があります。漱石は苦沙弥先生と同様に能の(うたい)を趣味で習っていたことでもあり、「一つと見えたる長範が二つになってぞ失せにけり」(第11章)という、牛若丸に真っ二つに斬られた場面も珍野家に集う人々にはおなじみだったことでしょう。

  1. ホメーロス著 ; 沓掛良彦訳『ホメーロスの諸神讚歌』東京 : 筑摩書房, 2004 (ちくま学芸文庫 ; [ホ-11-1]), p.215-289「ヘルメース讃歌 (讃歌第四番)」よりp.219【9900:80】
    吉田敦彦著『ギリシァ神話と人間』東京 : 青土社, 2016, p.17-50 第1章「泥棒と嘘つきの神はなぜ必要なのか : ヘルメスが世界にもたらしたもの」
  2. ウェルギリウス ; 岡道男, 高橋宏幸訳『アエネーイス』京都 : 京都大学学術出版会 , 2001 (西洋古典叢書), p.359-364 [第8歌182-279行]【9900:60】
    オウィディウス ; 高橋宏幸訳『祭暦』東京 : 国文社, 1994 (叢書アレクサンドリア図書館 ; 1), p.47-48 [第1巻543-586行]【9900:21】【髙本/9Ov:1J】
    リウィウス ; 毛利晶訳『ローマ建国以来の歴史』1. 京都 : 京都大学学術出版会, 2008 (西洋古典叢書), p.20 [第1巻第7章]【2320:43:1】
  3. たとえば、セルバンテス『ドン・キホーテ』前篇の序言、第2章、第6章、後篇の第49章
  4. 野上豊一郎『解註謡曲全集』第6巻. 東京 : 中央公論社, 1951, p.233-246「熊坂(金春流)」, p.247-272「烏帽子折(金剛流)」【216:32:6】

5.「晩餐に半ぺんの煮汁(だし)で鮑貝をからにした腹ではどうしても休養が必要である。」(第5章より)

鮑の貝殻は猫の食器として日本では昔から常用されていました1)。執筆当時は説明の必要もない自明の常識でしたが、鮑を猫に食べさせていたのかと勘違いしないように。春先の貝の毒性と日光による皮膚炎2)から「貝を食べると猫の耳が落ちる」3)と言われるほどです。人間用の飲食物は、葱をはじめ、猫の健康を損ねるものが多いので、基本的に与えてはいけないことを認識しておきましょう4)。たとえば牛乳は乳糖が多いため消化不良を起こします。

  1. 大木卓『猫の民俗学』増補. 東京 : 田畑書店, 1979, p.192-196「あわび貝の椀」【Scd:718】
  2. Hashimoto, Yoshiro; Naito, Koji; Tsutsumi, Junzo. "Photosensitization of animals by the viscera of abalones, haliotis spp" [橋本芳郎, 内藤幸次, 堤淳三「アワビ内臓による動物の光過敏症」] 『日本水産学会誌』26(12), p.1216-1221 (1960) http://doi.org/10.2331/suisan.26.1216
  3. 平岩米吉『猫の歴史と奇話』新装版. 東京 : 築地書館, 1992, p.135-137「貝を食べると猫の耳が落ちる」
  4. 野澤延行『ネコと暮らせば : 下町獣医の育猫手帳』東京 : 集英社, 2004 (集英社新書 ; 0246H), p.123-149 第6章「猫の食事」、うち、特に、p.132-134「猫の食器」、p.142-145「猫のいかもの食い」

6.猫を知るための読書案内

  • ガイドブック、アンソロジー
    • 特集「猫 : この愛らしくも不可思議な隣人」『ユリイカ』42(13)(2010年11月号)【ZP:181】
    • 熊井明子『猫の文学散歩』東京 : 朝日新聞社, 1995 (朝日文庫)
    • 柴田宵曲「猫と鼠」. 柴田宵曲『妖異博物館』東京 : 筑摩書房, 2005 (ちくま文庫 ; [し-25-1]), p.89-95
    • 田中貴子『猫の古典文学誌 : 鈴の音が聞こえる』東京 : 講談社, 2014 (講談社学術文庫 ; [2264])【0800:34:2264】
    • 日本ペンクラブ編『わたし、猫語がわかるのよ』東京 : 光文社, 2004
      日本ペンクラブ編『わたし、猫語がわかるのよ』東京 : 光文社, 2008 (光文社文庫)
    • 日本民話の会外国民話研究会編訳『世界の猫の民話』東京 : 三弥井書店, 2010
    • 富士川義之編訳『猫物語』東京 : 白水社, 1992
      内容: モスクワの魔女と黒猫 / アントーニイ・ポゴレーリスキイ著 ; 栗原成郎訳 ; ねこ / アントン・П・チェーホフ著 ; 池田健太郎訳 ; ブーレマンの家 / テーオドール・シュトルム著 ; 藤川芳朗訳 ; キプロスの猫 / ドロシー・L・セイヤーズ著 / 海老根宏訳 ; 猫の王様 / スティーヴン・ヴィンセント・ベネ著 ; 中矢一義訳 ; 猫との会話 / ヒレア・ベロック著 ; 富士川義之訳 ; 聖なる猫の家庭生活 / アーサー・ワイゴール著 ; 富士川義之訳 ; スプーナー / エリナー・ファージョン著 ; 篠田綾子訳 ; 《ぶるっ》 / シドニー=ガブリエル・コレット著 ; 山崎剛太郎訳 ; 牡猫 / シドニー=ガブリエル・コレット著 ; 山崎剛太郎訳 ; 死ぬことのない雌猫 / カレル・チャペック著 ; 千野栄一訳 ; ポドロ / レスリー・P・ハートリー著 ; 高橋和久訳 ; がんこなネコたちのいる庭 / イターロ・カルヴィーノ著 ; 安藤美紀夫訳


  • ノンフィクション、随筆
    • 阿見みどり文 ; わたなべあきお絵『こねこのタケシ : 南極大ぼうけん』増補改訂版. 東京 : 銀の鈴社, 2006 (すずのねえほん)
    • 石田孫太郎(1910)『猫』東京 : 河出書房新社, 2016 (河出文庫)【6400:72】
    • 井上ひさし「動物愛護」. 井上ひさし著 ; [山藤章二絵]『巷談辞典』東京 : 河出書房新社, 2013 (河出文庫), p.376-379
    • 上原虎重『猫の歴史』大阪 : 創元社, 1954【Af:523】
    • 梅崎春生『悪酒の時代 ; 猫のことなど : 梅崎春生随筆集』東京 : 講談社, 2015 (講談社文芸文庫 ; [うB4]), p.15-19「カロ」、p.20-26「猫のことなど」【9180:19:うB4】
    • 『梅崎春生全集』第3巻. 東京 : 沖積舎, 1984, p.12-16「猫の話」、p.228-254「A君の手紙」、p.254-265「カロ三代」、p.326-338「大王猫の病気」【202:206:3】
    • 大谷藤子『六匹の猫と私』東京 : 竜南書房, 1958
    • 梶井基次郎(1930)「愛撫」『梶井基次郎全集』東京 : 筑摩書房, 1986 (ちくま文庫;[か-2-1]), p.215-219【9100:700】
    • 木村喜久弥『ねこ : その歴史・習性・人間との関係』改装版. 東京 : 法政大学出版会, 1986
    • 左近司祥子『哲学するネコ : 文学部哲学科教授と25匹のネコの物語』東京 : 小学館, 1998 (小学館文庫)【1000:420】
    • 左近司祥子『ソクラテスになった猫』東京 : 勉誠出版, 2005【1000:294】
    • 須磨章『猫は犬より働いた』東京 : 柏書房, 2004
    • 田中豊美『ネコ : みぢかなともだち』東京 : 福音館書店, 1997 (みぢかなかがく)
    • 田中悠美子「第7章 ハードウェアとしての三味線」. 田中悠美子, 野川美穂子, 配川美加編著『まるごと三味線の本』東京 : 青弓社, 2009, p.277-299
    • 谷崎潤一郎(1948)「客ぎらひ」『谷崎潤一郎全集』第21巻. 中央公論社, 1983, p.359-370【9180:80:21】
    • 鶴ケ谷真一『猫の目に時間を読む』東京 : 白水社, 2001
    • 夏目鏡子述 ; 松岡譲筆録『漱石の思ひ出』東京 : 岩波書店, 1929【219:18】【Miura/D:85】
    • 夏目鏡子 [述] ; 松岡譲筆録「漱石の思い出」『世界の人間像』13. 東京 : 角川書店, 1963, p.283-425【2800:94:13】
    • 野坂昭如『吾輩は猫が好き』東京 : 広済堂出版, 1998
      野坂昭如『吾輩は猫が好き』東京 : 中央公論新社, 2001 (中公文庫)
    • 長谷川眞理子「ニュートンのネコ」. 長谷川眞理子著『科学の目科学のこころ』東京 : 岩波書店 1999 (岩波新書 ; 新赤版 623), p.199-203【0800:33:新赤623】
    • 葉山嘉樹(1936)「猫の奪還」. 千葉俊二, 長谷川郁夫, 宗像和重編『思い出の扉』東京 : 岩波書店, 2016.6 (岩波文庫;緑203-3 . 日本近代随筆選 ; 3), p.92-101【0800:32:B/651】
    • 半藤末利子『夏目家の福猫』東京 : 新潮社, 2008 (新潮文庫 ; は-44-1)
    • 平岩由伎子『猫になった山猫』東京 : 築地書館, 2002
      平岩由伎子『猫になった山猫』改訂版. 東京 : 築地書館, 2009
    • 平岩米吉『猫の歴史と奇話』東京 : 動物文学会 (発売所: 池田書店), 1985
      平岩米吉『猫の歴史と奇話』新装版. 東京 : 築地書館, 1992
    • 藤井恒男『実録南極物語 : 第一次越冬記者の回想』東京 : 朝日新聞社, 1983 (朝日ブックレット ; 10), p.49-50「つれていった動物たち」
    • 「わが輩は南極のネコである : 昭和基地 藤井隊員発」『朝日新聞』1957年10月11日金曜日p.11、12日土曜日p.11、13日日曜日p.11、14日月曜日p.7【ZZ:5】
    • 松本恵子『猫 : 随筆』東京 : 講談社, 1978
    • 『三田村鳶魚全集』第3巻「御殿女中 ; 御殿女中続考」東京 : 中央公論社, 1976, p.9-126「御殿女中の研究」より p.78-79「二十四」[村山ませ子聞書]【033:20:3】
      三田村鳶魚著 ; 朝倉治彦編『御殿女中』東京 : 中央公論社, 1998 (中公文庫 . 鳶魚江戸文庫 ; 17), p.143-145「二十四」[村山ませ子聞書]
    • 柳沼重剛「「ギリシア・ローマの猫」というエッセイの依頼を受けたのをお断りする手紙」. 柳沼重剛『西洋古典こぼればなし』東京 : 岩波書店, 1995 (同時代ライブラリー ; 238), p.210-218【0800:24:238】【030:24:238】
    • 魯迅(1922)「兎和猫」竹内好訳「兎と猫」. 魯迅作 ; 竹内好訳『阿Q正伝・狂人日記 : 他十二篇 (吶喊)』第32刷改 訳. 東京 : 岩波書店, 1981 (岩波文庫 ; 赤25-2), p.175-181【0800:32A:C/43】
    • 魯迅(1926)「狗・猫・鼠」松枝茂夫訳「犬・猫・鼠」. 魯迅著 ; 松枝茂夫訳『朝花夕拾』東京 : 岩波書店, 1955 (岩波文庫 ; 赤25-3), p.9-21【0800:32:C/42】【030:1:C-25-3】
    • 渡部義通『猫との対話』東京 : 三一書房, 1977
    • Gettings, Fred(1989). The secret lore of the cat. フレッド・ゲティングズ ; 松田幸雄, 鶴田文訳『猫の不思議な物語』東京 : 青土社, 1993
    • Lessing, Doris(1967). Particularly cats. ドリス・レッシング著 ; 深町真理子訳『なんといったって猫』新装版. 東京 : 晶文社, 1987【9300:1662】
    • Lovecraft, H.P.(1926). "Cats and dogs". 岩井孝訳「犬と猫」『定本ラヴクラフト全集』第4巻「小説編 IV」. 東京 : 国書刊行会, 1985, p.325-351
    • Morris, Desmond(1986). Catwatching.
      デスモンド・モリス著 ; 羽田節子訳『キャット・ウォッチング』 [part 1]「ネコ好きのための動物行動学」東京 : 平凡社, 1987
      →[再構成]: デスモンド・モリス著 ; 羽田節子訳 ; 岩合光昭写真『キャット・ウォッチング』1「なぜ、猫はあなたを見ると仰向けに転がるのか?」東京 : 平凡社, 2009
    • Morris, Desmond(1987). Catlore.
      デスモンド・モリス著 ; 羽田節子訳『キャット・ウォッチング』 part 2. 東京 : 平凡社, 1988
      →[再構成]: デスモンド・モリス著 ; 羽田節子訳 ; 岩合光昭写真『キャット・ウォッチング』2「猫に超能力はあるか?」東京 : 平凡社, 2009
    • Pirinçci, Akif; Degen, Rolf(1994). Das große Felidae-Katzenbuch. アキフ・ピリンチ, ロルフ・デーゲン著 ; 鈴木仁子訳 ; 今泉忠明監修『猫のしくみ : 雄猫フランシスに学ぶ動物行動学』東京 : 早川書房, 2000


    • 大田南畝(1808)『四方のあか』より「猫賦
          『蜀山人全集』巻2. 東京 : 日本図書センター, 1979, p.12【214:164:2】
          [大田南畝著] ; 中野三敏, 日野龍夫, 揖斐高校注『寝惚先生文集 ; 狂歌才蔵集 ; 四方のあか』東京 : 岩波書店, 1993 (新日本古典文学大系 ; 84), p.260-261【211:45:84】【PAe:290:84】
    • 萩原朔太郎「猫」[『月に吠える』(1917)より] 三好達治選『萩原朔太郎詩集』第33刷改版. 東京 : 岩波書店, 1981 (岩波文庫 ; 緑62-1), p.129【0800:32A:B/438】
    • 萩原朔太郎(1960)「猫町」萩原朔太郎作 ; 清岡卓行編『猫町 : 他十七篇』東京 : 岩波書店, 1995 (岩波文庫 ; 緑62-3), p.8-30【0800:32:B/579】
    • Gray, Thomas(1747)."Ode on the death of a favourite cat, drowned in a tub of gold fishes". トマス・グレイ 「金魚鉢で溺死した愛猫を悼む」. 平井正穂編『イギリス名詩選』東京 : 岩波書店, 1990 (岩波文庫 ; 赤273-1), p.120-125【0800:32:C/29】【030:1:C-273-1】
    • Jakobson, Roman; Lévi-Strauss, Claude. "《Les chats》 de Charles Baudelaire". L'Homme : revue française d'anthropologie. 2(1), p. 5-21 (1962)
      Jakobson, Roman; Lévi-Strauss, Claude. "《Les chats》 de Charles Baudelaire". Claude Lévi-Strauss / ce cahier a été dirigé par Michel Izard. Paris : Éditions de l'Herne, c2004 (L'Herne ; 82), p. 125-135【3890:256】
      ローマン・ヤコブソン, C・レヴィ=ストロース ; 佐々木明訳「シャルル・ボードレールの『猫たち』」. マイケル・レイン編 ; 篠田一士監訳『構造主義』東京 : 研究社出版, 1978, p.241-269【1100:164】【Ob:A269】
      川口さち子訳「Charles Baudelaire の「猫たち」」. 川本茂雄編 ; 川本茂雄, 千野栄一監訳『詩学』東京 : 大修館書店, 1985.7 (ロマーン・ヤーコブソン選集 ; 3), p.237-261【242:16:3】【PAe:271:3】
      ロマーン・ヤーコブソン, クロード・レヴィ=ストロース ; 花輪光訳「シャルル・ボードレールの「猫たち」」. 花輪光編『詩の記号学のために : シャルル・ボードレールの詩篇「猫たち」を巡って』東京 : 書肆風の薔薇, 1985 (叢書記号学的実践 ; 1), p.13-38【234:513】


  • 物語、伝説、民話、小説
    • 石井桃子作 ; 深沢紅子ほか画『山のトムさん : ほか一篇』東京 : 福音館書店, 2011 (福音館文庫 ; S-60)
    • 泉鏡花(1895)「黒猫」『鏡花全集』巻の2. 東京 : 岩波書店, 1942, p.169-243【9180:89:2】【PAe:20:2】
    • 泉鏡花(1924)「駒の話」『鏡花全集』巻の22. 東京 : 岩波書店, 1940, p.315-321【9180:89:22】【PAe:20:22】
    • 尾辻克彦(1981)「猫が近づく」. 尾辻克彦『父が消えた』東京 : 河出書房新社, 2005 (河出文庫), p.127-180【傘寿A:84】
    • 山東京山作 ; 歌川国芳画 ; 林美一校訂『朧月猫の草紙』初編・2編. 東京 : 河出書房新社, 1985 (江戸戯作文庫)【214:184:Ob初2】
    • 山東京山作 ; 歌川国芳絵 ; 金子信久訳著『おこまの大冒険 : 朧月猫の草紙』東京 : パイインターナショナル, 2013
    • 長尾剛『吾輩はウツである : "作家・夏目漱石"誕生異聞』東京 : PHP研究所, 2013
      → [改題]: 長尾剛『ねこ先生』東京 : PHP研究所, 2016 (PHP文芸文庫)【9100:2729】
    • 根岸鎮衛著 ; 長谷川強校注『耳嚢』東京 : 岩波書店, 1991 (岩波文庫 ; 黄261-1,2,3)【0800:32:A/141/上,中,下】 上: 巻之二 p.221「猫の人に(ばけ)し事」、p.222-223「猫人に(つき)し事」; 中: 巻之四 p.35-36「猫物を言ふ事」、巻之六 p.359-360「猫の怪異の事」; 下: 巻之九 p.270-271「猫の怪の事」、p.276「古猫に被害(がいされ)し事」、p.279-281「猫の怪談の事」、巻之十 p.341-343「猫忠死の事」
    • [根岸鎮衛原作] ; 京極夏彦[再話] 『旧怪談(ふるいかいだん) : 耳袋より』東京 : メディアファクトリー, 2007 (幽ブックス), p.68-73「遺言(ゆいごん)にするほど」、 p.164-177「可愛(かわい)がるから」、p.308-317「とりかえし」
    • 萩原朔太郎(1929)「ウォーソン夫人の黒猫」. 萩原朔太郎作 ; 清岡卓行編『猫町 : 他十七篇』東京 : 岩波書店, 1995.5 (岩波文庫 ; 31-062-3, 緑62-3), p. 31-46
    • 桃川如燕口演「百猫伝」. 延広真治校注『講談人情咄集』東京 : 岩波書店, 2008 (新日本古典文学大系. 明治編 ; 7), p.405-461, 補注p.496-498【9180:128:明治/7】
    • 桃川如燕口演 ; 速記法学会速記『百猫伝 : 俳優市川団十郎猫の実記』2版. 東京 : 鈴木喜右衛門, 1886
    • 馬淵和夫, 国東文麿, 稲垣泰一校注・訳『今昔物語集』4. 小学館, 2002 (新編日本古典文学全集 ; 38), p.236-242 巻第28「大蔵大夫藤原清廉怖猫語(おほくらのたいふふぢはらのきよかどねこにおそるること)」第31【9180:173:38】
    • 大島建彦校注・訳『御伽草子集』東京 : 小学館, 1974 (日本古典文学全集 ; 36), p.367-378「猫の草子」、p.496-511「鼠の草子」、p.514-527 「付録 鼠の草子(絵)」
    • 桑原博史全訳注『おとぎ草子』東京 : 講談社, 1982 (講談社学術文庫 ; [576]), p.257-289「猫の草子 : 京に鼠がいなくなったわけ」【0800:34:576】
    • 横山重, 松本隆信編『室町時代物語大成』第10. 東京 : 角川書店, 1982, p.225-237「ねこ物語」、p.238-240「鼠草子」、p.241-256「鼠の草子」、p.257-276「鼠の草紙」【213:71:10】
    • 石塚豊芥子編 ; 鈴木棠三校訂『街談文々集要』東京 : 三一書房, 1993 (近世庶民生活史料), p.446-448 巻17 文化13(1816)年 第9「文月猫名誉(ふみづきねこのほまれ)
    • 菊岡沾凉『諸国里人談』巻之5より「大鼠」. 『日本隨筆大成』第2期24. 東京 : 吉川弘文館, 1975, p.499-500【042:7:2-24】
    • 佐々木貞高『閑窓瑣談』東京 : 吉川弘文館, 1927 (日本隨筆大成 ; [第1期] 第6巻), p.503-564 より p.529-532 巻之1第7「猫の忠義」【042:7:6】【Ae:34:1/6】
      佐々木貞高『閑窓瑣談』前編 (日本随筆大成 ; 第1期第12巻). 新装版. 東京 : 吉川弘文館, 1993, p.133-202 より p.166-168 巻之1第7「猫の忠義」 [電子ブック]
    • 佐藤成裕『中陵漫録』より「猫話」. 『日本随筆大成』第3期3. 東京 : 吉川弘文館, 1976, p.327-328【042:7:3-3】
    • 只野綾女『奥州波奈志』より「猫にとられし盗人」. 岸上操編『近古文藝温知叢書』第11編. 東京 : 博文館, 1891, p.35-39【PAe:52:11】
      只野綾女『奥州波奈志』より「猫にとられし盗人」. 古谷知新編『江戸時代女流文学全集』第3巻. 東京 : 日本図書センター, 1979, p.442-443
    • 松平定信『花月草紙』より[「猫の忠」]. 『日本随筆大成』第3期1. 東京 : 吉川弘文館, 1976, p.434-435【042:7:3-1】
    • 宮川政運『宮川舎漫筆』東京 : 吉川弘文館, 1927 (日本隨筆大成 ; [第1期] 第8巻), p.679-775 より 巻之4 p.743「猫恩を報」【042:7:8】【Ae:34:1/8】
      宮川政運『宮川舎漫筆』(日本随筆大成 ; 第1期第16巻). 新装版. 東京 : 吉川弘文館, 1994, p.243-351より 巻之4 p.313-314「猫恩を報」 [電子ブック]
    • 三好想山『想山著聞奇集』巻の2より「猫のもの云たる事」. 森銑三, 鈴木棠三編『奇談・紀聞』東京 : 三一書房, 1970 (日本庶民生活史料集成 ; 第16巻), p.33-34【391:17:16】【Rc70:92:16】
    • 森村 誠一『ねこの証明』東京 : 講談社, 2017 (講談社文庫)
    • 河野一郎編訳『イギリス民話集』東京 : 岩波書店, 1991 (岩波文庫 ; 赤279-1), p.143-157「ウィッティントンと猫」、p.208-212「猫の王様」【030:1:C-279-1】
    • 小堀桂一郎『イソップ寓話 : その伝承と変容』東京 : 中央公論社, 1978 (中公新書 ; 523), p.206-210「「鼠の会議」・ 誰が猫の頸に鈴をつけるのか」【0800:25:523】【030:11:523】
      小堀桂一郎『イソップ寓話 : その伝承と変容』東京 : 講談社, 2001 (講談社学術文庫 ; [1495]), p.222-228「鼠の会議 : 誰が猫の頸に鈴をつけるのか」【0800:34:1495】
    • 中村融編『猫は宇宙で丸くなる : 猫SF傑作選』東京 : 竹書房, 2017 (竹書房文庫)
    • Griffiths, Gordon Douglas(1975). Abandoned. G.D.グリフィス作 ; 前田三恵子訳 ; 福永紀子絵『荒野にネコは生きぬいて』東京 : 文研出版, 1978 (文研じゅべにーる)
    • Hoffmann, E.T.A.(1822). Lebensansichten des Katers Murr.
      ホフマン作 ; 秋山六郎兵衛訳『牡猫ムルの人生観』上巻;下巻. 改版. 東京 : 岩波書店, 1956-1957 (岩波文庫 ; 赤414-3,-4)【0800:32:C/334/上】【0800:32:C/334/下】
      E.T.A. ホフマン著 ; 深田甫訳『牡猫ムルの人生観』東京 : 創土社, 1972 (ホフマン全集 ; 7)【9480:6:7】
    • Lovecraft, H.P.(1920). "The cats of Ulthar"
      仁賀克雄訳「ウルサルの猫」仁賀克雄編・訳『猫に関する恐怖小説』東京 : 徳間書店, 1980, p.137-140
      片岡しのぶ訳「ウルサーの猫」『定本ラヴクラフト全集』第1巻「小説篇I」. 東京 : 国書刊行会, 1984, p.133-138
      大瀧啓裕訳「ウルタールの猫」『ラヴクラフト全集』6. 東京 : 東京創元社, 1989 (創元推理文庫), p.21-27
    • Poe, Edgar Allan(1843). "The black cat" 「黒猫」. ポー著 ; 小川高義訳『黒猫 ; モルグ街の殺人 : 他6編』東京 : 光文社, 2006 (光文社古典新訳文庫), p.9-26【0800:110:Aホ1/1】
    • Погорельский, Антоний. アントーニイ・ポゴレーリスキイ ; 栗原成郎訳「モスクワの魔女と黒猫」 富士川義之編訳『猫物語』東京 : 白水社, 1992, p.5-43
    • Seton, Ernest Thompson(1905). The slum cat. アーネスト・T.シートン文・絵 ; 今泉吉晴訳・解説『下町のネコ キティ』東京 : 童心社, 2011 (シートン動物記)
    • Smith, Cordwainer(1964). "The crime and the glory of commander Suzdal". 伊藤典夫訳「スズダル中佐の犯罪と栄光」. コードウェイナー・スミス ; 伊藤典夫, 浅倉久志訳『鼠と竜のゲーム』東京 : 早川書房, 1982 (ハヤカワ文庫SF . 人類補完機構), p.169-196【9300:1798】
    • Storm, Theodor(1864). "Bulemanns Haus". シュトルム 「ブーレマンの館」「ブーレマンの家」「怪猫物語」
    • テーオドール・シュトルム ; 藤川芳朗訳「ブーレマンの家」富士川義之編訳『猫物語』東京 : 白水社, 1992, p.50-77
    • Тэффи, Н.А. Ведьма. テッフィ ; 田辺佐保子訳『魔女物語』東京 : 群像社, 2008 (群像社ライブラリー ; 20), p.160-183 「化け物たち(オーボロチェニ)
    • Wilson, Andrew Norman. Stray. A.N. ウィルソン [著] ; 小竹由美子訳『猫に名前はいらない』東京 : 白水社, 2004


  • ひとコマ漫画
    • Grant, Don. Kit bag. London : Arthur Barker, c1982【7200:644】
    • Kliban, B. Cat (kat), n. ... New York : Workman Pub. Co., 1975【7200:646】
      B.クリーバン著 ; 犬養智子訳・解説『だから猫はやめられない』東京 : 晶文社, 1977
    • Morrow, Skip. The official I hate cats book. New York : Holt, Rinehart, and Winston, c1980
    • Morrow, Skip. The second official I hate cats book. New York : Holt, Rinehart, and Winston, c1981【7200:645】



    一橋大学附属図書館 髙本善四郎氏助成図書コーナー「本の紹介」班

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